平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

三島由紀夫の割腹事件(1)

2005年11月23日 | 三島由紀夫について
 昨日11月22日は、私の師である五井昌久先生(大正5年=1916年生まれ)の89歳の誕生日です。

 五井先生のご生前は、11月23日(祭日)に、市川市中国分にあった聖ヶ丘道場で、五井先生のお誕生祭が開かれたものです。その五井先生が昭和55年(1980年)8月17日に肉体界を離れてから、もう25年です。本当に月日の流れるのは速いものです。

 ところで、三島由紀夫が東京市谷の自衛隊駐屯地に乗り込み、自衛隊員にクーデターへの決起を促し、割腹自殺をとげたのは、昭和45年(1970年)11月25日、五井先生のお誕生祭の直後でした。今度の25日で事件から35周年となります。三島由紀夫は今でも右翼の人々の間には、愛国者として絶大な人気があります。11月25日は「憂国忌」として毎年、記念行事が行なわれています。

 私は事件の日のことをよく覚えています。

 この日は東京都内のある会館で白光の集会がありました。講師はSさんという方でした。Sさんはもとはお坊さんでしたが、僧侶をやめて白光の職員になっていました。仏教の造詣の深い理論派の講師でした。

 私が会場に少し早めに着くと、まだあまり人気のない和室でSさんは夕刊紙を床に広げて読んでいました。私の顔を見ると、「今日、三島由紀夫が自殺したんですよ」とSさんは言いました。私はその夕刊紙を見せてもらい、彼の割腹自殺を知り、驚きました。

 著名な作家で、ノーベル文学賞の候補にもなっていた三島由紀夫が、自衛隊に乗り込み、切腹をし、介錯を受けて首を切られたという猟奇的事件に、日本中が驚愕しました。

 次の聖ヶ丘統一会のとき、さっそく五井先生に対してこの事件について質問が向けられました。その当時、五井先生は、「何か質問はありませんか」と会場から質問を受け、それに答えるという形で講話会を進めていました。五井先生のお答えは、当時の私には驚くべきものでした。

「これは自殺ではありません。いわば他殺ですね。三島由紀夫の背後にある霊がとりついていて、その霊が彼に割腹自殺させたんです。切腹というのは、普通、腹を横に切るんですよ。しかし、三島由紀夫は、横に切ったあと、さらに下から上に縦にも切っていますね。そんなこと、苦しくて普通では絶対にできません。ものすごい力です。じゃあ、なぜそんなことをしたのかというと、自分の力じゃないんです。彼の背後にいた霊が切腹したくてしかたなかったんです。その霊は二二六事件のとき、恨みを残して死んだのだけれど、いさぎよく割腹自殺できなかったんです。それで、三島の肉体を借りてその思いを遂げたんです。だから、これは自殺じゃない、と私は言うんです。皆さんは、そういうよこしまな霊にとりつかれないように、いつでも守護霊・守護神に感謝し、世界平和の祈りを祈ることが大切ですね」

というようなお話でした。

 五井先生の本願は、人間の本心開発、霊性の開発であり、憑依などの霊的現象については、めったに具体的なお話はなさらなかったので、この話は強く印象に残りました。