平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

国際フォーラム・新しい文明を築く(3)

2005年11月16日 | Weblog
そのほかの午前中の講演:

〇ヘイゼル・ヘンダーソン(経済学者)
 経済はこれまでもっぱら勝つか負けるかという競争的・敵対的視点で語られてきた。そしてすべてが貨幣という数量に換算され、貨幣に換算できない自然という基盤、そして主として女性が家庭の中でになう「愛の経済」が無視されてきた。量ではなく、生活の質のほうが重要。世界で最も省エネ技術を進めている日本はその方向に動きつつあるのではないか。それをさらに推し進め、経済の脱物質化を目指すべきだ。

※ヘイゼル・ヘンダーソンさんは、経済を勝ち負けでとらえるのではなく、参加者みんなが得をする「Win-Winゲーム」にすることができる、と唱えた人です。
著書:『地球市民の条件―人類再生のためのパラダイム』(新評論)

〇ジェームズ・オーディー(ノエティック・サイエンス研究所)
 アインシュタインは宇宙はゼリー状の存在であり、一切が互いにつながっていることを明らかにした。人間の信念(belief)が決定的に重要である。

※ノエティック・サイエンス研究所というのは、もと宇宙飛行士のエドガー・ミッチェルが設立した、人間の精神的力を科学的に研究するための組織。ミッチェルが月と地球の間でテレパシーの実験をしたことは、立花隆氏の『宇宙からの帰還』にも述べられています。

〇作文コンテストの受賞者の発表
 子供の部はモルドバのミハイ君、青年の部はバングラデシュのハックさんが受賞。

〇西園寺昌美
 作文コンテストで若者たちの高い意識を知り、地球の未来は大丈夫との意を強くした。今まで人類は、不幸の責任を他人に転嫁し、地球規模の問題の解決を国や国連などに期待してきたが、これからは個人の責任が問われる。他にすがる甘えを捨て、一人一人が利己的な生き方から利他的な生き方に転換し、人類全体の利益を考えて行動しなければならない。選択の基準を、個人の欲望ではなく、世界平和におかなければならない。すべては個人の意識改革から始まる。