今月、石川県のレコード販売店老舗「山蓄」が倒産してしてしまった。
先月の15日に小松G7店が閉店した事は知っていたが(閉店セールに行きそびれた)、まさか本店までとは思わんかった。
デジタル化が進み、簡単に良い音が手に入ってしまうこの世の中。
一消費者としては便利且つ うれしい反面、
レコード店を失い、ちまちま~っとCDの陳列棚をパタパタできなくなってしまうという寂しき弊害も生んでしまった。
また、CD買いに金沢まで行かんなんがか・・・、トホホ(-_-;)
そして、CDが売れない弊害はJAZZのレコード会社にも影響を及ぼしている。
先人たちの名盤と言われるアルバムを1500円という廉価盤として売り出したかと思えば、
1年も経たない内に 同じアルバムを「音質が最高!」と謳い“SHM-CD”とか“HQCD”などという高価なCDを売り出したり・・・と、なりふり構わずといった感じだ。
俺はいまだにCDラジカセで聴いているので、普通のCDでも高音質のCDでも 「違いのわからないゴールドブレンド ダバダ~ダバダ~ア~」であるから同じアルバムを2枚も3枚も買ったりすることは決して無いのだが、困ったことはこれだけでは無いのだ。
未発表曲を追加しましたーっ!
別テイクを3曲追加!
などなど これまでのアルバムに[ボーナス・トラック]として数曲追加、
しかもご丁寧なことにレコーディングされた録音順番に並べ直して 再発されたりしちゃうもんやからリンダ困っちゃうげんて。
レコード会社にしてみりゃ「これまで聴けんだ曲が聴けちゃうんですよー。お得ですねー。」と言って売ろうとしている訳やが、
これは、作り手(ミュージシャン)にも聴き手にもスッゲ不幸な事やと俺は思う。
①ミュージシャンは良くないと思ったからその演奏をボツにした訳で、そんなもん世に出してもらいたくは無かった筈だから
②追加曲を混ぜることによって(または曲順を変える事によって)、これまで完成されたひとつの作品が全く別のものになってしまう
③同じ曲の別テイクなんか要らない!ちょこっとしか変わらない曲が2曲も3曲も流れてみまっし。どんなに美味しい料理でも飽きまっせーっ!
以上のことなどからボーナス・トラックは要らないのだ!
だから以下の2枚は
俺が本当に買ったCDより、自分で編集したダビングCDの方を専ら聴いている。
写真左「Ballads/John Coltrane」
俺が最初に買ったJAZZのCD。大学時代誰かに貸したらそのまま帰って来なかった。貸したのは本来の8曲入りの奴。
今あるのは同じ日に録音されたという理由から[バラード]というコンセプトから程遠い曲調であるにも関わらず最後に1曲追加された奴。
それだけでこのアルバムが台無し。
よって、俺はこの1曲を省いたCDをダビングして聴いている。
なお、ジャッケトに写っているのはジョン・コルトレーンその人であり、マイク・タイソンではない。
写真右「Modern Art/Art Pepper」
これは、オリジナル・アルバムにレコード会社に保存されていた別テイク集+未発表演奏1曲を加え、録音順番に並べ替えられたもの。
こうなると一曲一曲は良いのに一つのアルバムとしては「なんだかなぁ」って事になって当然。┐('~`;)┌
もち、ボーナストラックを省いて、オリジナルの曲順にしたものを聴いている。
ただ、この未発表曲“Summertime”は素晴らしいのでこれはこれだけで聴いている。