難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

新しい補聴器との併用 人工内耳

2009年08月23日 09時07分50秒 | 人工内耳
090822-152441.jpg090822-152416キティ.jpg久しぶりに、人工内耳の手術をした大学病院に行った。
2年前に、人工内耳の適応があるかどうかを相談しに行ったのだ。
聴力検査を繰り返して、ABR検査やMRIで蝸牛の断面写真などを見て、人工内耳の装用について、医師や言語聴覚士と意見交換したり、自問自答していた。

医学的には、適応できると診断があった。手術後の自分がなかなかイメージできずに悩んでいた。

今日、初めて人工内耳の体験談をする。


ラビット 記





難聴者に分からない社会の音 AKB48

2009年08月21日 20時26分53秒 | 生活
090820-203130.jpg昨夜のNHKのテレビ「すいエンサー」で、電車の車掌の声が騒音の中でも聞きやすいかということをやっていた。

これは、人工内耳を使い始めたばかりの頃、まだ人の声や物音も分からないのに、なぜか電車のアナウンスだけが先に聞こえて驚いた記憶がある。
スピーカーシステムも工夫がしてあって、乗客に良く聞こえるようになっているのだと思う。

番組に、AKB48が出ていた。アキバ(秋葉原)に関係したタレントであるくらいは知っていたが、なんと読むのか知らなかった。
昨日のテレビで初めて分かった。
「エーケービーフォーティエイト」と言っていた。
へーへーへー。


ラビット 記




筆談ホステスさんの技術。

2009年08月21日 19時41分52秒 | 生活
障害者福祉概論のレポートに、聴覚障害者のコミュニケーション手段に読話と並んで筆談が出てきた。

「(    )は手のひらや紙に文字を書いて伝え会う方法で、これは手話を知らない中途失聴者や難聴者には大変有効である。」

また2チャンネルの中に、塾の受講生が難聴の小学6年生で筆談で指導をしていた。その後再会して、交流後、プロポーズするというスレが紹介されていた。
http://waranote.blog76.fc2.com/blog-entry-1635.html

筆談は、難聴者も使う人もある程度の馴れが必要だ。
銀行の窓口の筆談と居酒屋で隣り合った場合の筆談では会話が違うように、筆談も書き方が異なる。
窓口は話される内容がその用件として決まっている。居酒屋はその場で話されるテーマは決まっていない。
居酒屋と銀座のCLUBは客層が違うけれどのは、あらかじめ何か話題を決めているわけではないことは共通だろう。

馴れないうちは、会話のテンポに合わせようとして、急いで書く人がほとんどだが。急ぐのではなく、短く書くのがこつだ。また、相手が読みやすいように、丁寧に書くのも大切だ。判別しにくい字や意味不明な文章は会話のテンポを崩すのだ。ぱっと見て、分かるのがよい。


ラビット 記



「新奉仕員」の役割

2009年08月20日 19時11分18秒 | 要約筆記事業
090820-122250さと芋畑.jpg全要研の「要約筆記奉仕員の今後のあり方について」報告書が5月20日付けで発表されて、今年の全要研集会の分科会でも取り上げられた。
報告書は全要研のサイトにもでている。
http://www.normanet.ne.jp/~zenyoken/katudo/reportarikatanew.pdf

今まで要約筆記奉仕員の活動してきた方は、
今までの活動(A)から要約筆記の活動(B)を引いた残り(C)が今後の新奉仕員に期待される活動(D)になると思われているのではないか。
(C)=(A)-(B)
(D)=(C)

しかし、社会に1300万人も難聴者がいて、みな支援を受けられない現状があり、活動範囲はもっと広いはずだ。
(D)>(C)+α (α≠0)

新奉仕員が地域に散在する難聴者と社会資源に「つなぐ役割」を持つとすれば、「新奉仕員の役割」は難聴者と要約筆記関係者だけで決められず、その地域の社会資源とのネットワークの中で浮かび上がってくるのではないか。

そうすると多様な活動が予想されるし、新奉仕員「養成」カリキュラムも柔軟性をもたねばならない。
しかし、人の支援に係わる以上、対人支援の技術は重要だ。自分から権利の主張が出来ない難聴者に対しては権利擁護の視点は落とせない。


ラビット 記
写真は、さと芋畑




まだ聞こえている蝉の鳴き声 人工内耳

2009年08月19日 13時02分04秒 | 人工内耳
090819-124010.jpg090819-124346.jpg通勤路の街路樹に蝉がいて、鳴いているのが聞こえていたが、今朝は聞こえなかった。

あれ、聞こえなくなっちゃったなあ、蝉がいなくなっちゃったのか、人工内耳の設定が変わっちゃったのかと思いつつ歩いていると、再び「チチ、チ、チ、ジー」とけたたましく聞こえた。周りを見渡すと稲荷橋児童公園の向こうに大きなケヤキかなんかの林がある。どうもここに蝉がいるようだ。

出勤して、他の通勤している人に聞いたら、ああ、あそこね、聞こえるわ、蝉が鳴いてるというので、やっぱり蝉の鳴き声と分かった。

アメリカの人工内耳をしている人に報告すると、最初は何の音か分からなかったと言っていた。海の向こうでも同じ体験をするようだ。


ラビット 記
弁当袋に止まった蝉の顔




セミと人工内耳

2009年08月15日 13時39分03秒 | 人工内耳
090814-080934.jpg通勤途中で、蝉が鳴いているのが分かるようになった。
チチ、ジ、ジと聞こえるのは蝉の鳴き声とが分かったかららだ。
歩道を歩いていると車の走行音や靴の音などいろいろ聞こえるが蝉の声はそれを突き抜けてくる。

人工内耳をしたばかりの時、犬の吠える声はギギー、ガガとしか聞こえないが犬を見るとワンワンと聞こえるのが不思議だった。

蝉の鳴き声も犬の吠える声も脳には届いているのだ。ただ、それが何を意味するのかがわからないだけだろう。

人工内耳をするということはある種のフィルターのかかったオン(音)を聞くので、そのフィルターのオンが何かを理解しなければならない。
なので人工内耳はとにかくオンを聞くことが大事だ。人工内耳の訓練に、自分で声を出して本を読む「音読」が推奨されるのも、そのオンが何かを理解するために自分で発声した声を聞くのが一番だからだ。

オフィスで、聞こえるチ、チ、ジージーとしか聞こえない音も何かの音なのだがそれが分かればそのように聞こえるのだろう。プリンターの音はカタカタとか。コピー機の紙の出る音は聞いたことがないのでイメージできないが。


ラビット 記




日本語と英語字幕 スーザン・ボイルの圧倒の歌唱力!

2009年08月13日 00時17分31秒 | 生活
090812-215100ECcap.jpg090812-223916obetion.jpg今年の4月11日、英国のオーディション番組に登場して、一躍世界中の注目の的になったスーザン・ボイルさん。英語の歌詞と日本語の歌詞の入ったYouTubeの動画をたまたま見つけた。

新聞にも紹介されていたので話題になっているのは知っていたが、初めて聞いた。審査員も観客もスーザン・ボイルさんの容姿と年齢から明らかに期待はしていなかった。
しかしその歌い初めから圧倒的な歌唱力に観衆は盛大な拍手を送る。人工内耳と補聴器で聞いてもその声量、歌唱力、歌の力がびんびん響いてくる。

日本語の字幕は縦に入っている。縦書きの字幕は韓国のテレビ番組でも採用されているようだが、日本語も縦の方が画面のテロップなどと重ならなくて良いかも知れない。
天使の歌声! 47歳スーザン.ボイル(日本語字幕つき)I Dreamed a Dream/Susan Boyle
http://www.youtube.com/watch?v=hZTmbmvYSm0

英語の字幕はないが、番組の最初からスーザン・ボイルさんの審査を受けるまでのクリップはこちら。
歌は心【完全版】/スーザン・ボイル (日本語字幕つき)
http://www.youtube.com/watch?v=1t8m7CkpIK0

英語の歌詞付きの動画はこちら。なんと視聴回数は「72,860,474 views」7286万!
審査員とのやり取りも字幕の入ったものがないかな。
Susan Boyle - Singer - Britains Got Talent 2009 (With Lyrics)
http://www.youtube.com/watch?v=9lp0IWv8QZY


スーザン・ボイルさんが、目標とする歌手として名前を挙げたのが、エレイン・ページ。
二人の歌を比較した動画もある。コメント欄には、スーザン・ボイルさんの方が感情のこもった歌い方をしているという声が多い。
http://www.youtube.com/watch?v=XbRRkyftbE4


岩崎宏美さんが、日本語で歌っている。日本語歌詞付き。
I DREAMED A DREAM 夢やぶれて ~Hiromi Iwasaki 岩崎宏美 レ・ミゼラブル より
http://www.youtube.com/watch?v=wnLRonN3xSs
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スーザン・ボイルさんと同じ番組に出たコニーちゃんは、まだ6歳。決勝に進出した。
この動画の視聴者は「52,521,561 views」5200万!
http://www.youtube.com/watch?v=QWNoiVrJDsE

この動画は、英語の歌詞付きだが、歌っているところが赤く変わっていく字幕。サムホエア・オーヴァー・ザ・レインボー(英語字幕)/コニー・タルボットhttp://www.youtube.com/watch?v=cDmLL_RDLGk
人工内耳と補聴器で、新たに音楽を聴くという楽しみが増えそうだ。
この夏はいろいろな音楽を楽しんでみよう。


ラビット 記




人工内耳で聞こえた「初蝉」

2009年08月12日 18時51分53秒 | 人工内耳
090808_1635セミ.jpgE子へ

墓参に出かける前に、さいか屋の中華料理店「敦欄?」で食事をしたのですが、おいしい、ホテルみたいとか、モダンな場所だとか、東京に来たみたいと言っていました。辻堂に住んでいると母には都会に出ることがモダンだったのかと思いました。

一番館に行く時に生まれて初めて蝉の鳴き声を聞きました。
私は生後すぐ難聴になったので蝉の鳴き声を聞いたことがないのです。長男や次男がまだ子供の頃良く林の中でうるさいとよく言っていましたが聞いたことがないのです。
人工内耳をした昨年の夏は補聴器をメインにしていたので聞こえませんでした。

駅から歩いてくると一番館の手前に欅が何本か植わっていますがそこへさしかかるとチ、チ、チー、ヂ、ヂ。と聞こえます。鳥の鳴き声かと思っていたのですが、鳥は見えないし、何か分からなかったのです。
母を連れてまたそこにさしかかった時に「今何か聞こえる?」と聞くと「あれは蝉よ。蝉が鳴いている。ミーンミーンって。」と言います。

私はそれでさっきの音が蝉の鳴き声ということが分かりました。ミーンミーンとは聞こえず、チ、チ、チー、チ、チと聞こえているのですが生まれて初めて聞きました。
一緒にいた連れに説明すると聞こえると言います。

あれが蝉の鳴き声と教えてくれたのが他ならぬ母だったことに何か運命的なことを感じました。聞こえない子供を産んでしまったことをいつも負い目に感じていた母とずっと聞こえないことにコンプレックスを持っていた息子である自分との関係に一区切り付いたのではと感じています。母が心の深層にあった負い目を解放してあげられたら良いと思います。


ラビット 記




静岡県中西部地震発生時のTV画面

2009年08月11日 08時31分03秒 | 生活
090811-050630NHK.jpg090811-050618TBS.jpg地震発生直後のテレビ画面。

NHKは緊急情報が表示された。5:08分。
TBSは、何も表示されていない。5:08分。

その後、各局で臨時ニュース等でテロップなどが出たが
肝心の情報は分からずじまいだった。

会員から字幕がないというメールがあった。

CS障害者放送は7時から7時15分まで、手話と字幕で緊
急放送を行った。


ラビット 記
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 本当に横浜でもしっかりと揺れました。
マンションですから逃げられるようにまず玄関のドアを開けました。

詳細をテレビを見ていましたが、気象庁の地震報告は
音声だけで字幕はありませんでした。

唯一、みのさんの朝の番組の6チャンネルでは、
番組の中で白版に、通行止めの場所とかを書きましたので
道路状況の詳細は伝わりましたが、
テレビの字幕だけでは細かいニュースは伝わりませんね。

津波注意とか、地震による被害状況は字幕で出ました。

電話は繋がりにくいとのことで、安否を問うのはFAXの手段も難しい。

今回は台風と地震とダブルパンチですね。




地震発生から約2時間、字幕放送はない。

2009年08月11日 07時11分42秒 | 生活
090811-065302NHK.jpg090811-065834.jpg朝5時7分に起きた震度6の中部・西部地震から約2時間経過したが、NHKは逆L字型文字情報の提供はあったが字幕放送はない。

民放各局もおなじだ。

7時のニュースで字幕放送がやっと始まった。
気象庁の記者会見に字幕が付いたのでやっと、東海地震そのものではないと言うことが分かった。
雨で地盤がゆるんでいるので警戒が必要と言うことも初めて分かった。

これはL字型・字情報では出てこない重要な情報だ。民放では7時前にこの記者会見を生で中継放送していたが字幕放送はない。字幕放送で初めて分かった。

NHKは、緊急放送をする義務が課せられている放送事業者だ。難聴者を含む国民に情報を提供する義務がある。直ちに字幕放送を実施する体制を構築するべきだ。


ラビット 記




人工内耳で泳ぐ方法(自己責任で)

2009年08月10日 01時47分28秒 | 生活
水泳の時は人工内耳を外せば問題ないが、YouTubeに、人工内耳をして泳ぐ方法が紹介されていた。

冷蔵庫の保存用のビニール袋をシールする機械で人工内耳ごとパックしてしまうという方法だ。
電池は空気電池は空気を消費するので不向きで、充電式の乾電池が良いとのこと。

コロンブスの卵みたいな方法だが、まったく空気が漏れて水が入らないとは限らず、くれぐれも自己責任でと強調している。


ラビット 記

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関東北部で震度4の地震。

2009年08月09日 20時23分11秒 | PHSから
090809-200003.jpg090809-195814.jpg7時56分頃、関東北部を中心に震度4の地震があった。
茨城県が震度4、多摩地方南部は震度3だった。

居室の蛍光灯が大きく揺れている。ちょっと長いなと思っていると隣室の祖母が出てきた。

ちょうどNHK手話ニュースの時間だった。放送中の地震だが、手話キャスターも地震は感じたはずだが、普通にニュースを伝えていた。
もちろん状況が分からずキャスターは対応はしないが落ち着いていた。


ラビット 記




難聴者は犬ではないです!

2009年08月06日 19時18分55秒 | 就労
090804-212947.jpg仕事で、未確定情報を他者に伝えたというので上司に「決まってから伝えればいいんだ、それはやっちゃダメ、ダメ!いい?ダメ!」と言われた。
まるで犬に言うような言い方だ。それも伝えた人が聞きに来てその面前で言う。何でそんな言い方をするのだろうか。

上司は業務のストレスが原因なのか、私に対して感情の起伏が激しい。そういう言い方をした割には、けろっとしている(ようにみえる)。
難聴者の部下にスムーズに話が伝わらない、コミュニケーションが出来ないのが彼の精神衛生上不快なのだろうか。私のコミュニケーションの努力が足りないのだろうか。

福祉に係わるボランティアも含めて、難聴者と接する人の「ケア」が必要ということは聞いている。

難聴者も、コミュニケーション不全による不満足感に加えて、中・壮年期に入れば、仕事の環境が変わったり、将来の生活設計の見通しが立たないとか、加齢による健康上の不安が増したり、家庭の変化など心身に大きな影響を受けやすくなる。
自分で自分がどうなっているのか分からないというのは、「更年期」みたいだ。

河井隼雄の「カウンセリングの実際問題」(1970)をbookoffで入手した。カウンセリングの基本が「話を聞くことにある」とある。クライアントが話すことがだんだんなくなってきて、深層心理に潜む問題も話すようになり、そのことで本人が問題の所在とそのことを従来と違った見方をするようになると言う。

カウンセリングはなかなか受ける機会がない。カウンセリングで話す代わりに、気の置けない友人に話すことでも、「心の旅」はできるのだろうか。


ラビット 記