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【京都幕間旅情】祇園祭-八坂神社から京都街なかに戻る,貞観年間に始まるCOVID-19第七波の中の伝統行事

2022-07-13 20:22:15 | 写真
■疾病払いの伝統行事
 祇園祭はコロナ禍下にあって感染対策から八坂神社に限って神事のみ行っていました。

 祇園祭二〇二二、京都に祇園祭の賑わいが戻ってきます。ちょっと、昨今にはCOVID-19コロナ第七波の心配があり、ちょっと人の集まる場所は避けたいところですが、疾病祓いの伝統行事ですので、なにかこう祇園祭だなあ、という季節感を感じる場所にはいきたい。

 疾病払いの伝統行事、そもそも祇園祭という祭事は京都が平安遷都の頃から幾度も伝染病に襲われていまして、ここから何故こうした災厄が訪れるのかということを考えた上で、無念の内にこの世を去った人々の御霊が疾病となって戻っている、こう考えられました。

 御霊会が主催する八坂神社の祭事ですが、平安京は先の都長岡京ほどではないにしても、鴨川の水害が害虫の媒介させる病気と湿気や黴の温床となるため、瘧という今でいえばマラリア、裳瘡として天然痘、咳病という今でいうインフルエンザが定期的に流行しました。

 貞観年間は、古富士噴火として小説の日本沈没でも描かれた過去最大の富士山噴火という貞観富士噴火、そして2011年の東日本大震災の際に過去同程度の三陸沖地震として歴史地震の観点から注目された貞観地震、兎に角人命が多数うしなわれたという災厄の時代です。

 牛頭天王の神霊を平安京に祀り、平安京と災厄から守ろう、こうした願いとともに八坂神社が造営されることとなりました、そして牛頭天王の神霊を御旅所に招き、ここから八坂へ巡行する際に、幟とともに町衆がついていったのが、あの山鉾巡行のはじまりという。

 コロナの時代なのですが、祭事そのものはコロナ退散さえ兼ね備えた祭事となっています、だからこそ気分だけでも、という祭事なのですね。そして祇園祭は七月いっぱいに渡って執り行われます、もっとも大きな祭事は山鉾巡行なのですが、こちらは今年は混雑の極み。

 山鉾巡行は、二回執り行われます、二回というのは祇園祭が八坂神社の神霊を市中に巡らせるという祭事である為でして、山鉾巡行はその御輿に先立って、神霊の行く道を掃き清める神事という位置づけです。そう、山鉾巡行は始まりで本番は御輿というのが祭事です。

 神幸祭は7月17日に八坂神社から河原町駅ちかくの御旅所まで御輿がゆきまして、7月24日に還幸祭として八坂神社へ戻られます。前祭と後祭としまして、山鉾巡行は二回に分けて執り行われる。ただ、日程は決まっていますので今年の山鉾巡行は混雑が凄い事になる。

 前祭山鉾巡行が今年は日曜日なのですね。歩道も広くなりましたので四条通などは多くの観覧者が入る事は出来るのでしょうが、多分、千僧駐屯地祭並の人口密度、いやそれ以上の入間基地航空祭並の人口密度となるのかもしれません、なにしろ日曜日なのですからね。

 宵山、山鉾巡行の前に宵宵宵山と宵宵山、宵山と三日間、山鉾が夜にライトアップされます、これならば三日間に分かれるし、と思われるかもしれませんが、ライトアップは夜、つまりアフターファイブですので、阪急に京阪とJRで多数の観覧者が訪れます、嵐電でも。

 曳き初め、完成した山鉾が本日曳かれまして、昨年は山鉾巡行こそ執り行われなかったものの鉾建ては行われましたので、技術の継承は出来ていると思われますが、もうひとつ、一部組み立ては続いている山鉾もありますが、明日あたりに眺めるのが、無難なのかも。

 山鉾巡行こそ花形だ、と駆け付けるのも素晴らしい事なのでしょうが混雑します、しかし疾病祓いの伝統行事故に無病息災を願いたい、こういう際には思い切って、宵山よりも明るい時間帯に山鉾を巡りこんちきちんを感じるのが、疾病払いと感染対策の両立でしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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