goo blog サービス終了のお知らせ 

北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

北朝鮮相次ぐミサイル多数同時発射,飽和攻撃事案を考えれば膨大な迎撃ミサイル整備か有効な代替案が必要

2022-11-04 07:00:02 | 防衛・安全保障
■臨時情報-北朝鮮ミサイル
 乱れ飛ぶミサイルと鳴り響くJアラートという状況が国際観艦式で各国艦艇が日本に集う最中で展開している。

 ミサイル防衛か反撃能力か、反撃能力には通常弾頭で充分な抑止力を持つだけの膨大なミサイルを配備するか、議論さえ禁忌とされるニュークリアシェアリングのようなものを想定せねばならないのか。北大路機関としてはミサイル防衛強化を提唱するのですが、このところ連続した北朝鮮ミサイル事案を見ますとSM-3ミサイルを相当備蓄せねばならない。

 3日2100時頃、北朝鮮内陸部から弾道ミサイル3発が日本海に向け発射された、浜田防衛大臣が発表しました。弾道ミサイルは2134時と2139時及び2142時に発射、韓国軍合同参謀本部によれば弾道ミサイルは黄海北道の谷山付近から日本海に向け発射しています、夜間に入り三発のミサイル発射は驚かされましたが、この日は朝にも発射されていました。

 3日0740時頃、平壌近郊から弾道ミサイルが発射され、この時間帯は丁度横須賀基地の国際観艦式各国艦艇一般公開前の行列、核弾頭が、いま横須賀に着弾すればインド軍がアグニ核ミサイルで反撃してくれるのだろうか、通常弾頭であった場合でも豪州へB-52戦略爆撃機展開が早まるのだろうなあ、こんな事を考えていたら0800時のサイレンが鳴り驚いた。

 3日0740時の弾道ミサイルはICBM大陸間弾道弾の発射実験に失敗した可能性があるとのことで、これは高度1920kmと云う高度に上昇した後760km飛翔した先に突如レーダー上から捕捉できなくなったとの事で、当初は不規則軌道を採る極超音速滑空兵器実験かと考えられましたが、情報解析後、上昇段階で再突入体ごと爆散した実験失敗とされている。

 2日、前日の北朝鮮ミサイル実験は20発以上、27発乃至28発が立てつづけに発射されたという、過去にない連続発射事案であり、有事の際の飽和攻撃という懸念を強くさせる概況です。一方、飽和攻撃には充分な迎撃ミサイルを配備する事で対応できるのかもしれませんが、特に一発撃ち漏らしたものが核弾頭型であった場合には、取り返しがつきません。

 日本は専守防衛であるべきという視座に立てば国民の理解を受けた上で迎撃能力を充分配備する、若しくは核攻撃に耐える公共核シェルターの建設や住宅建築にスイスが行う様なシェルター設置義務化という選択肢もあるのでしょうが、ドイツが堅持しているようなニュークリアシェアリングよりも、防衛費が嵩んででも専守防衛を維持するかは、いずれ国民に選挙で問わねばならない、のでしょうか。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 徴兵制を巡る議論の再考:ウク... | トップ | 令和四年度十一月期 陸海空... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

防衛・安全保障」カテゴリの最新記事