■最新装備“中SAM”猛訓練実施中
高射特科部隊は、対空戦闘を受け持ち、戦場防空及び後方の策源地防空を以て作戦行動全般の遂行を担保する。この専門教育、特技教育を受け持つのが、下志津駐屯地に所在する高射学校である。
現在、高射学校では、陸上自衛隊に配備が進められている新型装備03式中距離地対空誘導弾、通称“中SAM”(写真左)、その慣熟訓練、そして戦術開発を全力で進めている。これは、航空自衛隊のペトリオット(写真右)と補完し合い戦域防空を担う比較的射程の長い装備である。
高射学校は、JR総武線を千葉駅にて乗り換え、成田空港行き電車を四街道駅で下車、駅から徒歩でも15分くらいの場所に所在している。駐屯地では観閲行進に備え待機している車輌も見ることが出来、小生も見学した。写真は6連装発射機。射程は、一説には60km程あるのでは、といわれる。
駐屯地グラウンドに整列した高射学校の隊員。残念ながら逆光の撮影となっている。なお、高射学校は、隷下に各種装備の教育訓練及び支援に当たる中隊があり、全部隊の模範となるべき教育訓練部隊ということで、待機姿勢一つとってもその意気込みが伝わってくる。
整列した部隊の前を車輌により部隊巡閲を行う高射学校長平野陸将補。紹介では、3月30日に着任したとのことである。訓示では日進月歩の高性能化著しい航空機に対応する重要さに触れ、一刻も早く新装備である中SAMの慣熟に務めることが使命である、と訓示した。
観閲行進へ!。その号令のもと、64式小銃を手にした隊員が駆け足で待機位置に向かってゆく。この白い建物の裏には87式自走高射機関砲などが待機していたようだ。行進して退場する部隊と駆け足で退場する部隊があるが、高射学校では駆け足で退場した。
ライト眩しく、本部管理中隊の対空レーダー車輌などとともに、高教-1と書かれた81式短距離地対空誘導弾セットが行進、その後方には第二中隊の93式近距離地対空誘導弾が観閲行進を行っている。この二つの装備が、師団高射特科大隊の対空装備となっている。
03式中SAMも観閲行進に参加する。写真はレーダー車である。この中SAMシステムを輸送する車輌として、かなり大きめの車両が新規開発されており、重装輪回収車などファミリーを構成している。横幅が広く、公道での運転には注意が必要とのことだ。
改良ホーク3型に続き、第三中隊の車列が、96式装輪装甲車を先頭に進む。3輌が参加した87式自走高射機関砲は戦車部隊の対空防御を主眼として開発されたもので、戦車師団である第七師団の第七高射特科連隊や、戦車連隊を有する第二師団の第二高射特科連隊などに配備された装備である。
観閲行進に続いての訓練展示では、対空戦闘の展示が行われた。驚いたのは、03式中SAMのレーダー装置がかなり早く回転していたことだ。旋回はしても索敵では基本的に回転しないペトリオットに見慣れた小生には意外であった。
航空機接近!との報に際し、各種装備が射撃しこれを迎撃する。とはいっても、ペトリオットや中SAM、改良ホークが射撃すれば、特に展示されたペトリオットの場合は熱海や宇都宮、前橋まで届く為、射撃は当然無く、スモークを焚いて代えた。子供たちが装備品展示で隊員にしきりに聞いていたが、まあ、大人向けの展示というべきであろうか(笑)。
防空網をかいくぐって飛来した仮設敵のAH-1S対戦車ヘリコプター。木更津から飛来した機体だろうか、この他、仮設敵にはOH-6D観測ヘリコプターなども展示に飛来した。その後装備品展示では着陸して展示に参加している。
接近したヘリに対して96式装輪装甲車の12.7㍉機銃が空包を発射する。87式自走高射機関砲を装備する中隊に配備されており、部隊では指揮官が乗車すると、装備品展示において説明を受けた。写真では見えないが、96式の後ろ側には93式近SAMが待機している。
訓練展示が修了し、訓練展示のために展開した位置のまま、装備品展示が開始された。訓練展示の位置のままの展示というのは意外であった。もっとも人だかりが出来たのはこの中SAMである。中には『これがペトリオットですか』と聞く人もいた(旧軍や米軍の防空砲兵といったイメージかな)。改良ホークも3型はかなり信頼性が高いとの説明を受け、中SAMは改良ホーク2型を装備している部隊から導入されるとの事だ。
HARUNA
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
→ 事務総長に国連部隊派遣の計画具体化要請 ソマリア問題 2007年05月01日12時59分 暫定政府を支えるエチオピア軍とイスラム勢力の武力対立が激化しているアフリカ東部ソマリア問題をめぐり、国連安全保障理事会は30日、戦闘激化に「重大な懸念」を表明する議長声明を全会一致で採択、事務総長に対し、国連部隊の具体的な派遣計画を、6月中旬までに安保理に報告するよう求めた。 ソマリアでは、首都モガディシオで3月末から断続的に行われた激しい市街戦などにより難民が急増、過去16年間の内戦の中でも最悪の人道状況にあると指摘されている。国連が平和維持活動(PKO)を展開するためには新たな安保理決議が必要だが、実現すれば95年に撤退した第2次国連ソマリア活動(UNOSOM2)以来となる。
http://www.asahi.com/international/update/0501/TKY200705010217.html
→ イラク人虐待で英兵士に禁固刑 戦犯として初の有罪2007年05月01日07時15分
英南部ウィルトシャーの軍法会議は30日、イラク南部バスラの収容所でイラク人を虐待した英兵ドナルド・ペイン被告(36)に対し、禁固1年と除隊を言い渡した。国際刑事裁判所(ICC)設立条約を英国の法律に反映させた「2001年国際刑事裁判所法」に基づき戦争犯罪で有罪となった英兵は、同被告が初めて。(時事
http://www.asahi.com/international/update/0501/JJT200705010002.html?ref=rss
→ アルカイダ指揮官が死亡か イラク内務省発表2007年05月01日20時12分 イラク内務省報道官のハラフ准将は1日、イラク国営テレビで、アルカイダ系組織指導者アブアイユーブ・マスリ幹部が死亡した可能性が高い、と述べた。「バグダッド近郊で起きた武装勢力同士の戦闘で、1日に死んだとの情報が入った」という。一方、イラク駐留米軍はロイター通信に「未確認」としている。 マスリ幹部は、昨年6月に死亡した「イラク・アルカイダ機構」指導者ザルカウィ容疑者の後継者に指名されたとされ、米軍は500万ドルの賞金をかけていた。だが、実像はあまり明らかになっていない。 「イラク・アルカイダ機構」などと名乗ってきたイラクのアルカイダ系組織は現在、「イラク・イスラム国」という名前で活動している。
http://www.asahi.com/international/update/0501/TKY200705010409.html
→ イスラエル首相が辞任拒否 レバノン紛争の調査報告受け2007年05月01日18時47分 イスラエルのオルメルト首相は30日夜、昨夏のレバノン紛争での対応について、政府調査委員会中間報告が「首相の開戦の判断に深刻な誤りがあった」と厳しく批判したことについて、テレビ演説を行い、「(指摘された)誤りを全面的に素早く、是正していく」と述べ、自らの進退については「辞めるのは間違いだ」と辞任を拒否した。 首相は報告について「内容は深刻で厳しい。教訓を引き出さなければならない」とし、「この政府が下した決定の誤りは、この政府が正していく」と強調した。
http://www.asahi.com/international/update/0501/TKY200705010383.html
日本経済新聞より引用
→ 首相「引き続きイラク復興を」・空自部隊を激励
クウェートを訪問した安倍晋三首相は1日朝(日本時間同日午後)、アリ・アルサレム空軍基地を訪れ、同基地を拠点にイラクの輸送支援に従事する航空自衛隊の輸送航空隊(渡辺弘隊司令)を激励した。首相が海外に派遣された空自部隊を視察したのは初めて。 首相は隊員を前に訓示し「500回近くに上る運航を無事故で達成できたのは全隊員が一丸となった努力のたまものだ」と強調。そのうえで「イラク復興支援という1ページを日本の歴史に輝かしい足跡として残すのは自分たちだと胸に刻み、引き続きイラク復興のため任務にまい進してほしい」と訴えた。 空自はクウェートを拠点にC130輸送機3機と隊員約200人の態勢で輸送支援を実施。当初はイラク南部のサマワで活動していた陸自向けに物資や人員を輸送していたが、昨年夏の陸自撤収と合わせてバグダッドやイラク北部などに乗り入れた。(クウェート=中山真) (18:43)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070501AT3S0100201052007.html
→ 対ユーロで円が最安値・東京市場 1日の東京外国為替市場で円がユーロに対して一段と下落した。一時1ユーロ=163円31銭と前週末の終値より1円近く円安・ユーロ高が進み、1999年のユーロ導入以来の最安値を更新した。ユーロ圏の金利先高観から、日本との金利差を材料に欧米のヘッジファンドなどが円売り・ユーロ買いを進めた。(13:58)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070501AT2C0100H01052007.html
朝鮮日報より引用
→ 東海呼称問題:中国政府HPも「日本海」単独表記 中国政府の公式ホームページ(www.gov.cn)に掲載されている地図に東海が単独で日本海と表記されていることが分かった。中国のウェブサイトに単独で日本海と表記されているケースが判明したのは今回が初めて。 サイバー外交使節団「バンク(VANK)」のパク・ギテ団長は「これまで英国のBBC放送、ヤフーなどで日本海が単独表記されているケースがあったが、中国のサイトに誤りが見つかったケースは初めてだ。中国政府に公式の抗議書簡を送付するなど早急な措置を取るつもりだ」と語ったと、クッキーニュースが6日伝えた。 またパク氏は「単独で日本海と表記していることについて是正を求める際、日本の帝国主義の歴史が世界的に広く知れ渡っているため、うまく是正してもらえる方だ。2004年8月にもカナダ外交部のサイトに日本海が単独表記されていることが判明し、集団で抗議書簡を送付したところ、2日で東海が併記された」と語った。 今月2日には国連が運営する国家情報ウェブサイトの「サイバー・スクールバス」(www.un.org/cyberschoolbus)でも東海が「日本海」と単独で表記されていたことが分かっている。
http://www.chosunonline.com/article/20070206000043
東海呼称問題:IHO加盟国の大多数が「日本海」支持 7日からモナコで開かれる国際水路機構(IHO)総会に参加する加盟国78カ国のうち、大多数が「日本海」の単独表記を支持していることが判明し、韓国政府に緊張が走っている。 韓国政府当局者は30日、IHO総会に関するブリーフィングを開き、「現在の状況では大多数のIHO加盟国が日本海単独表記を支持しているが、どのような状況であれ日本海が単独表記されることを絶対に容認することはできないというのがわれわれの基本的な立場」と述べた。 続けて、この当局者は「これまで東海併記が妥当との見解が国際的に広がっていたが、依然として(各国の)最高レベルでは検討すべき状況もあるため、日本側の主張に傾いているのが実情だ。しかし総会では、東海と日本海の併記を主張するわれわれの立場の正当性を積極的にアピールする」と決意を示した。 IHOは2002年、韓国政府の主張を一部受け入れ、世界中の地図製作の指針として使用される「大洋と海の境界」第4版最終草案で、1929年から単独表記を続けてきた日本海を削除した後、これを投票に付した。しかし、この最終草案はわずか1カ月で日本の圧力により撤回された。IHOは、今回の総会で5年前に中断した投票を再び実施することも含め、東海表記問題に対する解決案について協議する予定と伝えられている。 韓国政府の当局者は「(日本海単独表記に関する)表決の実施を防ぐことに最大の努力を傾け、もしも表決に進む場合、大多数の加盟国が棄権するよう働き掛ける」と語った。 韓国政府は今回のIHO総会に、外交通商部国際機構局の宋永完(ソン・ヨンワン)局長を首席代表とし、外交通商部、海洋水産部、国立海洋調査院、北東アジア歴史財団に加え、民間団体の東海研究会関係者で構成される代表団を派遣する。李河遠(イ・ハウォン)記者
http://www.chosunonline.com/article/20070501000009
→ 「韓国、米政府に日本を仮想敵国と表現するよう要請」 聯合ニュース報じる チョン・モンジュン | 鄭夢準 昨年10月、韓国政府が米国政府に日本を「仮想敵国」と表現するようもとめていたと、聯合ニュース電子版が18日報じた。 聯合ニュースによると、17日に行われた駐米大使館に対する国政監査で、昨年10月に開催された韓米定例安全保障協議会の席上で、韓国政府が米国政府の「核の傘の提供」の削除を求めるとともに、日本を「仮想敵国」と表現することを求めたと、鄭夢準(チョン・モンジュン)議員が指摘したという。 鄭議員の質問に対し、李泰植(イ・テシク)駐米韓国大使は、このような問題が提起されていたとは考えていないと答えたと、聯合ニュースは伝えた。朝鮮日報/朝鮮日報JNS
http://www.chosunonline.com/article/20061018000048
→米空軍関係者、F22戦闘機の対日輸出説を否定
F22 記事入力 : 2007/04/30 07:12:01
ロイター通信は27日、「米国防省高官が、米国が日本に最先端のF22戦闘機(ラプター)を販売する可能性があるという見方を否認した」と報じた。 米国の対外武器販売を担当している米国防省傘下のジェフリー・コーラー国防安保協力庁長(空軍中将)は同通信とのインタビューで「F22戦闘機は将来にわたっても米国の軍事的優位を維持するために作られたものなので、輸出はできない」と述べ、例え議会が承認しても輸出は不可能だと強調した。そして「輸出が検討されることもないだろうが、万が一検討されるたとしても、戦闘機の設計・製作・実験のすべてを再度実施しなければならず、そうすると価格が1台100億ドル(約1兆1920億円)を超えるため、事実上輸出は不可能だろう」とも語った。 ロッキード・マーティン社が開発したF22は驚異的な火力とステルス機能を持つ米空軍の第5世代戦闘機で、米議会は輸出を禁じている。だが、今月25日に米国家安全保障会議(NSC) デニス・ワイルダー東アジア担当補佐官は、日本がF22戦闘機を100機購入するという説について「日本への次世代戦闘機提供を論議することに関し非常に肯定的」と発言し、大きな波紋を呼んでいた。これが実現すれば北東アジアの安保バランスを崩し、軍費拡大を促進すると懸念されている。チェ・ギュミン記者
読売新聞より引用
→鳥インフル新ワクチン、北大などが開発…サルで効果確認 北海道大と滋賀医大の研究グループは、世界中に広がる、強毒型の鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に対する新しいワクチンを作り、サルで効果を確認した。 強毒型のウイルスを用いず、弱毒型のウイルスを組み合わせて作ったもので、この手法を使えば、鳥インフルエンザが変異して出現する新型インフルエンザ予防ワクチンの迅速な開発につながると期待される。 強毒型ウイルスは、ワクチン開発のため培養する受精卵を殺したり、人に感染したりすることがあり、それがワクチン製造のネックとなっている。 喜田宏・北大教授らは、二つの弱毒性の鳥インフルエンザウイルス(H5N2型、H7N1型)を、鶏の受精卵の中で増やした。遺伝子の混ざり合いが起こるが、その中から弱毒型のH5N1型のウイルスを取り出し、感染力を失わせた上で、ワクチンを作った。 このワクチンを
>武力対立が激化しているアフリカ東部ソマリア問題
UNOSOM2時代と換わってPKOは国連憲章7章措置になっているし、能力不足の場合は受権決議を行使して有志連合の投入へ法的に移行しやすくなっているとはいえ、派遣主体はAUになるのかな?NATOなら能力的には充分だけれどもAUではシエラレオネみたいなことにならないか危惧はあるようにも。
>英兵ドナルド・ペイン被告(36)に対し、禁固1年と除隊
ICCシステムの稼動、か。武力紛争法が文民と戦闘員の区分が曖昧化する中で、戦闘行為の正統性を担保する一つのレジームとして定着すれば幸い。
>アブアイユーブ・マスリ幹部が死亡した可能性が高い
報道では組織内の内紛のような内容が出ているけれども、これは掃討作戦が効いてきたと解釈していいのか、それとも・・・。
>「首相の開戦の判断に深刻な誤りがあった」と厳しく批判
レバノンは確かに、捕虜一名の救出が目的でパレスチナ自治区に侵攻したのは考えうるとしても、レバノンに展開した必然性は議論の余地、ステルスコルベットがゲリラの対艦ミサイル(!)攻撃で大破したり、地上部隊が少なくない被害を出したり、軍事行動に至る脅威評価と、機械化部隊投入という作戦計画まで、不手際があったといえる。
>航空自衛隊の輸送航空隊(渡辺弘隊司令)を激励
C-130H×3機とはいえ、航空自衛隊の稼働率は高いので、能力的な貢献は出来ていると思う。しかしどの程度軍事的に評価されているか、にも興味がある。
>対ユーロで円が最安値・東京市場
円のアンカー通貨というのは、過去の通念になったのか。
>中国政府HPも「日本海」単独表記
韓国から見て“東”、東海であるから、韓国が日本海と言われるのと同じくらい日本には東海呼称は違和感ある。
>IHO加盟国の大多数が「日本海」支持
・・・
>韓国、米政府に日本を仮想敵国と表現するよう要請
・・・
>次世代戦闘機提供を論議することに関し非常に肯定的
情報源が曖昧
>新型の発生に迅速に対応できる
小松左京の“復活の日”のファンである小生としては、インフルエンザワクチンの可能性は歓迎したい。SFとしては素晴しいけれども、実際の災厄は嫌だからね。
>待機中のF15戦闘機が前のめりに
Gの掛けすぎ?
>ブレア英首相、来週に退任日程発表
学生運動時代からの盟友に首相の座を譲る、か。ブレア首相と比べてブラウン蔵相の最大の政策の相違はブラウン蔵相はユーロ加盟反対という点。ブラウン氏がブレア氏に道を譲ったのもユーロ非加盟が背景にあったというし、どうなるのかな?金融拠点としてのシティのポテンシャルを考えればEMS機構に入るのは妥当性は無いけれども、ユーロに対する姿勢の変化は気になる。