北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ウクライナ情勢-アメリカ軍事支援再開とスペイン&ドイツペトリオット供与

2024-05-10 07:00:22 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 ペトリオットの供与が再開されます。

 アメリカのウクライナ軍事支援再開とともに軍需物資の到着の概況をISWアメリカ戦争研究所5月3日付戦況報告がその概況をまとめました。詳細な情報源は3日付のニューヨークタイムズ紙としていますが、バイデン大統領が法案に署名した4日後にあたる4月28日にミサイルや155mm砲弾が到着し、29日には第二段となる追加の装備が届いたという。

 F-16戦闘機の供与が間もなく開始されるみこみのようですが、匿名のスペイン政府関係者による情報としてスペイン政府が供与を決定したペトリオットミサイルが間もなく最前線に到着するとしていて、ドイツ政府の提供するペトリオットミサイルは6月下旬になる可能性があるようですが、F-16戦闘機供与の時期と重なる可能性があるとのことでした。

 ウクライナ軍のパヴリュク陸軍司令官は3日付のイギリスタイムズ紙のインタヴューにおいじており、チャジブヤールでは激戦が続いていますがロシア軍の攻撃目標はドネツク州とルガンスク州全域を占領することであるとし、ウクライナ軍へ寄せられている支援装備や弾薬の到着がこの戦場での主導権を左右するものになる事を期待していると述べました。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 今回は教訓としまして。

 ロシアウクライナ戦争の教訓として、ロシア軍は人口千数百の村落攻撃する際に持を師団規模の部隊を集中しており、アウディイフカやチャジブヤールのような戦略上の要衝と見做した人口数万の都市を攻撃する際には三万から五万、日本でいうならば方面隊規模の部隊を集中しているという実情です、そして緒戦のような機動戦は断念し歩兵を多用する。

 日本の教訓としては、やはり機械化部隊、普通科部隊の装甲化を推し進めなければ、もちろんロシアウクライナ戦争のような戦闘は日本海や東シナ海があるという反論は合理性を有しているのですが、確たる意志を権威主義国家が画定した際には、多くの場合、軍事的合理性を欠いた行動が行われるという現実です。そして砲兵の重要性も高いのですが。

 兵力を集中した場合は高度な前線無人機情報収集により把握され砲兵火力が集中し攻撃が破砕される、という認識は一部にあるようですが、アウディイフカ陥落などの洗礼を見る限り砲兵が十分機能しない状況が有る事も理解しなければなりません、常識外の大部隊が小規模地方都市を狙うという状況に対抗するには、普通科と特科の装甲化が重要なのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【G3X撮影速報】令和6年第1空... | トップ | 令和六年度五月期 陸海空自... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

国際・政治」カテゴリの最新記事