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北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【日曜特集】第7師団創設56周年記念行事(25)90式戦車と懐かしい第1戦車群戦車との写真(2011-10-09)

2023-01-22 20:08:35 | 陸上自衛隊 駐屯地祭
■90式戦車本州配備の必要
 今週は諸般事情からいつもの半分の写真12枚記事でお送りしますが第7師団と懐かしい第1戦車群の戦車の並びから。

 90式戦車の用途廃止がいよいよ始まるという、いやしかしこの話を聞きまして思うのは順番が違うのではないか、という事です、未だ本州には第10戦車大隊や第9戦車大隊に第13戦車中隊など、74式戦車が残っています。これもあと二年三年で全廃ではあるのだが。

 74式戦車、廃止する90式戦車を短期間でも管理替えするという選択肢はないのか。もちろん本州の橋梁の強度は、というような反論が出てくるという事は理解しているのですが、しかし、動ける74式戦車でも現代の戦車戦闘に対応できる性能があるのか、と懸念する。

 平成初期の90式戦車も、エンジンや変速機駆動系をそのままとしているものなどはもう1500hpの出力を発揮出来ない、という声は聴いているのですか、そんなものは74式戦車の方が古いぶん顕著です、それならば短期間でも90式戦車に切替える選択肢があります。

 日本の場合は用途廃止の護衛艦などは海上自衛隊の備品ではなく財務省管理の国有財産となるため簡単にさわる事は出来ない、これは数年前に護衛艦の自衛艦旗返納行事に際しまして教え頂いたおはなしです。つまるところ廃止されている装備、活用できない背景だ。

 FH-70榴弾砲の廃止がどんどんと進んでいますが、これなどは保管しておけば砲架部分などは転用できる装備がありますし、なにより有事の際に世界中から新装備を割高に何種類も買い集めなくて済むという予備の装備品となります、が維持補完せず解体しています。

 MLRSなどは2000年代に納入されたものを含め解体している、退役させた装備を一時保管するのではなく税金で解体できる業者を募り、これも調達当時は20億円もした装備であり、1980年代に調達されたFH-70と違いまだまだ使えるものを税金で解体している状況です。

 2029年までにMLRSは全廃される方針ですが、90式戦車もこれに続く状況、それでもMLRSなどは射程500kmの新砲弾が開発されています、それもATACMSのような大型のものではなく12発を装填できる小型のものが射程を延伸させており、用途はじつにひろい。

 旧式化とか陳腐化といいますが、M-26ロケット弾の後継として自衛隊が導入したM-31ロケット弾、いわゆるGMLRSはウクライナでロシア軍へ猛威を振るっている、特に変な国産装備ではなくアメリカと共通装備である為、有事の際に緊急弾薬供与も期待できるのだ。

 島嶼部防衛用極超音速滑空弾、防衛省は離島防衛のための新装備を2個大隊導入する計画ですので、MLRSはこれに置換えるという構想なのでしょう。しかし、いまのM-31ロケット弾では届かなくとも新型ロケット弾を装填したMLRSならば射程は充分確保できる。

 防衛費増額に反対が多いのですが、例えば74式戦車をそのまま解体せずに戦闘工兵車両に改造するとか、航空自衛隊が廃止したVADS高射機関砲を搭載して、いま新技術で10年以内に配備させると政府が計画する対無人機用装備に充てれば、安価に二年程度で完成する。

 老朽戦車も解体するのではなく、例えば90式戦車も重量に足回りが堪えられないのであれば、戦車として廃止した上で90式戦車の上に軽量な16式機動戦闘車の砲塔を載せて偵察戦闘大隊の偵察警戒車や偵察戦闘車として運用するならば、これは充分な性能になります。

 防衛費の問題、今のままでは不充分という認識はあります、しかし、防衛費を増やすからと云って使える装備を管理として任された財務省が保管して後で自衛隊に差し戻すならば兎も角、更に税金を掛けて解体するとは、財務省の税金の無駄遣いにしか思えないのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都発幕間旅情】岡崎城(愛知県岡崎市)二番煎じでも"大河ドラマ"がみたい

2023-01-22 18:25:46 | 旅行記
■岡崎城で歴史を叫ぶ
 月9でいいじゃないかというドラマよりも大河ドラマが観たいという一種の叫びの様な嘆きの様なものではあるのですが。

 岡崎城、徳川家康の城郭です。さて、その徳川家康を題材とした大河ドラマが放映されています、こうした愚痴のような発言は映画カテゴリで、と思われるかもしれませんが、大河ドラマについて、やはりなんといいますか、アレな仕上がりが残念ともおもうです。

 NHK,予算不足なのでしょうか中抜きが凄いのでしょうか、昨今は俳優が馬に乗れないし合戦シーンが予算不足でCGを巨大スクリーンに映し込んで手前に俳優をおく撮影をしている、つまり野外で撮影していない、これでは張り合いがない、それは内容にも及んでいる。

 第二北大路機関の写真と変わらないではないか、とCGについては少々残念に思うのですが、合戦シーン、日曜日のこの時間帯はバイオレンスだ、バイオレンスエヴァーガーデンだ、と迫る月曜日の憂鬱から血わき肉踊る戦闘を求めているわけではないのですけれども。

 撮影が室内で完結するものならば、別に激戦の戦国武将を題材にせずともよいのではないか、と考えてしまう。いや実際に城郭は実物を再現したものがあるのですから、江戸時代の政治決断や外交問題への臨む姿勢などを、しっかり研究し分り易く再現すれば、面白い。

 ポピュリズムの時代というべきでしょうか、日本では考えることは無駄なこととして短絡的な思考に、勢いだけで呼応するようになっている、これは余裕がないことなのですが、同時に余裕のなさが社会の退化を進めているが、全員一斉に退化すると危機に気づかない。

 徳川家康を題材にするにしても、ちょっと飛びすぎて歴史の全体像が把握できないものをそのまま、作家と脚本家の暴走に任せて意味不明の題材を、役者に大画面の前でやいのやいのさせた動画を一方的に配信して、NHKは半強制的に受信料をとっているという構図で。

 重厚な室内劇を中心に、例えば合戦のない安定した時代の飢饉や災害を前に為政者が議論するような、合戦描写を撮影できないならばそうした題材を選ぶ選択肢はあるように思うのですよね。例えば外交、例えば治水、為政者苦労と日本の政治システムのありようなど。

 鎌倉殿の13人、大河ドラマについては、この前回の作品もわかりやすくしようとするばかりにかえって、題材を広げすぎて調べなければならない歴史背景が薄くなり、踏み込んだ描写を映像化する程、原作者、はいないので脚本家、が研究を深められずにおわった、と。

 原作が無ければ大河ドラマは難しいものなのかな、大河ドラマは初期のものには、いや初期でなくとも実に61作を数える作品は錚々たる原作者の存在がありました、歴史小説は書き上げるには架空人物のものでさえも膨大な研究と資料が必要となる、重みがあるのです。

 大佛次郎の赤穂浪士、竜馬がゆくの司馬遼太郎、幾度も映画化された題材でさえある樅ノ木は残ったは山本周五郎、山岡荘八の春の坂道、いやはや読書が娯楽の一大体系を構成していた時代の原作は資料と調査の余力があり、此処に文章力が加わりますと迫力が凄い。

 吉川英治の新・平家物語なども映画の題材ともなりましたし、ノンフィクションで磨き上げた腕前の新田次郎は少し前に再放送となりました武田信玄、経済評論家の側面もあった堺屋太一の秀吉はしかし、豊臣家に関するいくつかの歴史小説を著し体系化しています。

 二番煎じと云われるかもしれないが、敢えて古い原作を忠実に過度に脚色しない脚本家に映像化させてみてはどうだろうか、別に面白いだけのドラマならばいくらでもあります、しかしそれえはなく大河ドラマを視たいのだ、という声をあたらめて提起したいのですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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内務大臣以下ウクライナ内務省要人搭乗Mi-17中型ヘリコプター墜落,日本の用途廃止救難ヘリコプターを供与できないか

2023-01-22 07:00:22 | 国際・政治
■臨時情報-ウクライナ情勢
 防衛省は用途廃止多用途ヘリコプターのフィリピン供与計画を示していますが今供与すべきはもう一つの西方にある友好国ではないか。

 内務大臣を含むウクライナ内務省の要人を乗せたMi-17中型ヘリコプターが1月18日、前線視察へ向かう途中に悪天候下で墜落するという痛ましい事故が発生しました。当時は霧が出ており視界不良の中を飛行していましたが、Mi-17には全天候飛行能力が限られており、自衛隊のUH-60J救難ヘリコプターのような機体があれば、と考えてしまう事故でした。

 ウクライナへの武器供与に慎重であったイスラエルが装甲救急車の供与に踏み切りました。装甲救急車といいましてもM-113装甲車やストライカー装甲救急型のようなものではなく、外見は通常の高規格救急車ですがIED簡易爆発物の爆発に耐える、というものです。日本もこの観点からは既に防弾チョッキなどの供与には踏み切っていますが、更に一歩を、と。

 廃棄された救難ヘリコプターの供与を考えてはどうか。航空自衛隊ではUH-60J救難ヘリコプターの老朽化により改良型への置き換えが開始されています。ここでUH-60Jの用途廃止が開始されているのですが、それほど古くはなく諸外国では延命改修を受け普通に飛行している装備で、供与したとしても即座に空中分解するような老朽機ではありません。

 UH-60Jの用途廃止、使わないならば陸上自衛隊に移管して延命改修を行っては、と思うのですが実際問題、自衛隊は予算不足であっても、使わないと決めた装備を安易に捨てています、これも転売されないよう税金で解体費用を捻出しているのですが、用途廃止装備は国有財産として財務省所管となる、その装備を安易に解体するのは税金の無駄です。

 しらね除籍、実はこの財務省管理というのは前にヘリコプター搭載護衛艦しらね除籍行事を見せていただいた際に、総監部の方に防衛装備品は自衛隊から除籍されますと管理が財務省になる、というお話をお聞かせいただきまして、これが解体ならば数万円で業者に払い下げられる、というのは、それは保存運動が起きるわけだと考えさせられました。

 90式戦車やFH-70榴弾砲にMLRSなどは、既に用途廃止が進んでいるものですが、そのままウクライナへ供与したとしても明日から活用できそうな装備なのですが、これが日本の世論として供与が難しいというならば、救難ヘリコプターくらいは供与できないか、負傷者の緊急搬送に活用できますし、なにより武器ではない、と強調出来る装備です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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