ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『西部警察』#047

2021-02-15 00:10:06 | 刑事ドラマ'80年代









 
さて、渡瀬恒彦さんが批判やテコ入れにも負けずマッドポリスで頑張ってた頃、兄貴の渡哲也さんは『西部警察』大ヒットにより自社=石原プロモーションの黄金期を迎えてました。

暴力、射殺、破壊、爆破と、やってる事はほとんど同じなのに、刑事たちのガラが良いか悪いかでこんなに差が出てしまうとは!w

まぁ、当時は哲也さんに比べて恒彦さんはそれほどメジャーでなかったし、そもそも制作費のケタが違いますから、最初から王道の西部警察とB級のマッドポリスっていうイメージはありました。

こうして続けて観ると、同じバイオレンスでも『西部~』はなんとなく牧歌的というか、家族で観てられる安心感があります。勧善懲悪がハッキリしてるから特撮ヒーロー物に近いですよね。マッドポリスの場合はどっちも悪だからw

それにしても、この時期(1980年の秋)は日曜日に『西部警察』、月曜日に『爆走!ドーベルマン刑事』、火曜日に『特命刑事』、水曜日に『特捜最前線』、木曜日に『大捜査線』、金曜日に『太陽にほえろ!』、土曜日に『Gメン'75』と、テレビで毎晩アクション系の刑事ドラマが観られるという、現在じゃ考えられないパラダイスの世界でした。

当時はそれが当たり前で、ちっとも有難みを感じてなかった私は『太陽~』と『西部~』しか観てませんでした。その方が良かったんだろうけどw、なんとも贅沢な話です。

思えば、哲也さんも裕次郎さんも、渡瀬さん、梅宮さん、志賀さん、二谷さん、大滝さん、沖さん、下川さん、丹波さん、etc、etc……そして石原プロという会社も今は…… ほんと寂しくなりました。


☆第47話『笛吹川有情』(1980.9.7.OA/脚本=永原秀一/監督=渡辺拓也)

宝石ブローカーの男が殺され、すぐに強盗傷害の前科がある野崎(平泉 成)に容疑が絞られます。

それを察した野崎は、被害者から奪ったダイヤモンドの原石を、人質にしてる研磨職人の娘=妙子(鹿沼えり)に無理やり預けるんだけど、その妙子の密告により逃走先の甲府で逮捕されちゃいます。

で、西部署のゲン(苅谷俊介)とリュウ(加納 竜)が東京まで護送することになるんだけど、この2人で大丈夫かいな?と思ってたら案の定、野崎の取引相手である密売組織の襲撃に遭い、いつものごとく逃げられちゃう。

そうなるとダイヤの原石を預かった妙子が危ない!ってことで、大門団長(渡 哲也)が西部署に配備されたばかりのスーパーカー「マシンX・スカGターボ」をかっ飛ばして山梨へ直行、日産系列の各お店を紹介しつつ西沢渓谷や石和グランドホテル内で大暴れ! そして野崎はじめ悪党どもを皆殺しにした後は、捜査に全く関わってない妹の明子(古手川祐子)を呼びつけ、笛吹川温泉で豪遊するのでしたw

いやホント、殺した人数はマッドポリスと変わんないし、むしろ破壊した車や建物の数は軽く凌駕してるのに、この明るさ、爽やかさは一体何なのでしょう?w これもやっぱり社長=石原裕次郎さんのお人柄ゆえ?

マッドポリスもけっこう明るくて軽いんだけど、爽やかさが無いんですよねえw そこはやっぱ裕次郎さんがいるかいないかの違いで、昭和最大のスーパースターたる所以です。後の『ゴリラ/警視庁捜査第8班』がヒットしなかったのも、何だかんだ言って裕次郎さんが不在だからと結論づけるしか無さそうです。

そんなワケで本作を彩ってくれた女優陣は、短い出番で和服と水着姿を披露してくれた古手川祐子さん、スナック「CORNER LOUNGE」の専属歌手で『愛のゆくえ』1曲しか唄わない薫役の幸田薫さん、そして髪の毛フサフサ&ギラギラの平泉成さんと一緒にゲスト出演された、鹿沼えりさん。

鹿沼さんは19歳の時に水谷豊さんと一緒にゲスト出演された『太陽にほえろ!』第1話で女優デビュー、'78年の日活映画『時には娼婦のように』主演からロマンポルノの看板女優として活躍され、'82年に5歳下の俳優・古尾谷雅人さんと結婚、女優業を引退されてます。


 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする