気紛れ貴婦人願望バーバの徒然草~カムイミンタラに憧れ、悠々自適人になりたい

ご訪問いただきありがとうございます。安政の探検家松浦武四郎足跡を訪ね、音楽と自然、いにしえのロマンを愛する旅人です。

安政五年、武四郎も見た!豊似湖

2012-06-20 12:04:47 | 旅行
 幌満ダムの奥、幌満大泉林道を左折してガンビの神様を訪ねた後、東蝦夷日誌に松浦武四郎が豊似岳を登って、その八合目あたりで神湖(カムイトウ)を見たと記載されていたので、ぜひ訪ねたいと思っていた。
ハート形の神秘的な「豊似湖」


この湖は北海道のお菓子メーカーのCMで使われているラブラブハートの湖です。
メールで親しくさせていただいている「一人歩きの北海道山紀行」のホームページ管理のSakagさんは猿留山道(近藤重蔵が開いた古道)から豊似湖に歩まれましたが、私たちは、国道336号から荒磯トンネルの手前「目黒」から山道約9㎞奥まったところから200m歩いて豊似湖に辿りついた。誰もいない静寂な湖であった。安政五年に松浦武四郎が見た藍色のカムイトウ、150年~160年後の今、私が見ている湖の色も武四郎の見た藍い湖と同じと思いたい。
熊出没?看板や周遊マップの案内がある。
   

松浦武四郎は「東蝦夷日誌」で・・・豊似岳に登ることの状況を記している。
「安政五年」の七月下旬、同宿していた山村惣三郎氏に暇乞をもせで足を早め出立し、五つ半頃峠に至る。馬を繋置てその岳の方に上がるに、山愈嶮しく近年土人だに上がらざる故道とてはなし。・・・(略)大岩簇々と重りしが故、其岩間に足踏入、また、上に乗るや辷りて岩尖に腰打等し、其危き事如何にも成り難し。・・・(略)山八合目と思ふ頃、カムイトウ(神湖)は我が足元に有如く也。一歩を過さば湖中に轉落んと思わる。」とある。・・・(略)・・・カムイトウ(周廻一里餘)と云う、其深知る者なし水色如藍、山の懐に在る故周圍高けれども其水増減なく、又流口もなし。久摺領なる摩周岳の湖と同じ。また水面一枚の落葉を浮むる事なし。實に不思議の湖也。依て神湖と號く。」と腰を打ち、痛めながらも湖の風景を書き残している。
ハート型の湖は神秘的でもあり、癒しのスポットでもあると感じた。