
エゾニワトコの葉。スイカズラ科ニワトコ属。
スイカズラ科の多く(タニウツギやミヤマガマズミなど)はみな単葉であるのに対して、ニワトコ属のみ羽状複葉をつける。
奇数羽状複葉で小葉は長楕円形で鋸歯縁、ニワトコより大きく丸みがある。小葉数は、有花枝(花のつく枝)では2~3対(5~7個)、無花枝では3~6対(7~13個)。
葉や枝には嫌な匂いがあり、アイヌは魔除けの「イナウ(供物)」に使ったという。エゾニワトコのことをアイヌ語では「ソ・コン・ニ」といい、「糞を持つ木」の意味だという。その匂いはエゾニワトコの薬効成分と関係があると考えられる。ヨーロッパでもニワトコの枝から「魔法の杖」が作られたと言い、共通性が感じられる。

エゾニワトコの花序。
新枝の先に円錐花序をつける。ニワトコより大ぶりで花もより密につける。花序につく粒状突起が長く毛のようになるところがニワトコとの相違点とされる。

エゾニワトコの花。
エゾニワトコの花冠は径6mm程でニワトコより大きい。
花冠は5深裂して反り返り、雄しべは5個で葯は帯黄色。
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