
クマガイソウの葉。ラン科アツモリソウ属。
クマガイソウは日本の特産種(学名:種名はjaponicum:「日本の」である)で、北は北海道から南は九州大隅半島まで分布するとされているが、自生地も自生量も近年激減しているという。
扇形の葉が2枚向き合ってつき、葉には放射状に並ぶ並行脈があって、その独特な形から花が無くてもクマガイソウと分かる。

クマガイソウの花。
花の特徴は何と言っても「袋状の唇弁」でラン科の中でも大型の花である。
その袋状の唇弁を古武士の母衣(ほろ:矢除けの布製の袋)に見立てて、源氏の武将・熊谷直実の名をとり「熊谷草(くまがいそう)と名づけられた。

クマガイソウの果実。
果実は蒴果で熟すと裂開してホコリ状の極微細粒の種子を風に乗せて散布する。
実生による増殖は大変難しく、出来たとしても開花まで20年は掛かるという。
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