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井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・ハコベいろいろ

2020年07月28日 | 日記

シコタンハコベ。ナデシコ科ハコベ属。

海岸~高山の砂礫地に生える多年草。北海道~千島、サハリンに分布するところから「色丹ハコベ」の名がつけられる。色丹はご存じ、北方4島の1島。

茎は根元で分枝して横に広がり群落をつくる。

花は茎頂と葉腋から出る長い柄のさきにつき、花弁は萼片の約2倍で深く2裂する。

この株はオホーツク沿岸の原生花園のもの。

シラオイハコベ。ナデシコ科ハコベ属。

山地~亜高山の針葉樹林の岩上に生える多年草。茎は上部で分枝してまばらに花をつける。軟弱なイメージがある。

対生する葉は被針形~広被針形で無柄。花弁は先の尖る萼片より短く、深く2裂する。

新種発見の標本が北海道・白老町であったことから「白老ハコベ」の名がつく。北海道に多いということで「エゾフスマ」の別名がある。

タチハコベ。ナデシコ科オオヤマフスマ属。

山地の谷沿いなど湿った林内に生える軟弱な1・2年草。「ハコベ」の名をもつがハコベ属ではなくオオヤマフスマ属。ハコベ属との違いは、種子に種枕(しゅちん:エライオソーム)がつく点。

オオヤマフスマの葉は無柄であるが、タチハコベの下部の葉には柄がある。シラオイハコベと同じ「エゾフスマ」の別名がある。軟弱なイメージが似ているからか。軟弱なイメージがありながら茎は寝ずに立っている。「立ちハコベ」の名はそこから。

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