goo blog サービス終了のお知らせ 

井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

付着動物散布(ひっつき虫)13

2014年01月11日 | 日記


ゴボウの花。キク科ゴボウ属。
花はアザミによく似ている。
10世紀より前に日本に持ち込まれ野菜として栽培されてきた。その栽培種が野生化して「ノラゴボウ」の別名でも呼ばれる。
筒状花だけの花で雄性期には花粉を押し出し、花粉が運び去られたあと柱頭を開いて雌性期に入る。
小花を包む総苞片の一つ一つがフック状になっている。



ゴボウの果実。
種子は多くのフックをつけた総苞に包まれて強力な「ひっつき虫」となる。
根を食用にするのは日本だけで、戦争中にゴボウを捕虜に食べさせて世界的な誤解を生んだという。(木の根を食べさせて虐待したと言われた。)
乾燥した種子は「悪実」と呼ぶ生薬でのどの痛みなどに効く。



立ち枯れのゴボウ。
ゴボウは2年草。種子散布が上手くいかなければ消えてしまう。
しかし、栽培種のエスケープ種ながら雑草的な強さを見せて道端や野原で命をつないでいる。
ゴボウの「ひっつき力」をヒントに開発されたのがマジック・テープ(面ファスナー)である。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 付着動物散布(ひっつき虫)12 | トップ | 付着動物散布(ひっつき虫)14 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

日記」カテゴリの最新記事