
ゴボウの花。キク科ゴボウ属。
花はアザミによく似ている。
10世紀より前に日本に持ち込まれ野菜として栽培されてきた。その栽培種が野生化して「ノラゴボウ」の別名でも呼ばれる。
筒状花だけの花で雄性期には花粉を押し出し、花粉が運び去られたあと柱頭を開いて雌性期に入る。
小花を包む総苞片の一つ一つがフック状になっている。

ゴボウの果実。
種子は多くのフックをつけた総苞に包まれて強力な「ひっつき虫」となる。
根を食用にするのは日本だけで、戦争中にゴボウを捕虜に食べさせて世界的な誤解を生んだという。(木の根を食べさせて虐待したと言われた。)
乾燥した種子は「悪実」と呼ぶ生薬でのどの痛みなどに効く。

立ち枯れのゴボウ。
ゴボウは2年草。種子散布が上手くいかなければ消えてしまう。
しかし、栽培種のエスケープ種ながら雑草的な強さを見せて道端や野原で命をつないでいる。
ゴボウの「ひっつき力」をヒントに開発されたのがマジック・テープ(面ファスナー)である。
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