井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

手稲山・山頂エリアの花6

2013年07月14日 | 日記


ミヤマガマズミ。スイカズラ科ガマズミ属。
北方型でガマズミより早く開花する。山麓部では5月には開花するが、手稲山山頂付近では7月になることも。同じガマズミ属のオオカメノキの果実は黒く熟すが、ミヤマガマズミの果実は赤く熟す。



ツルアジサイ。ユキノシタ科アジサイ属。
つる植物の他植物への絡み方3通りあるが、ツルアジサイは付着根をで他樹木の幹をよじ登る。
クズやサルナシ、ヤマブドウなどは他樹木の樹冠全体に巻きつくこともあるが、ツルアジサイの場合樹冠全体に巻きつくことをしない。したがって、攀じ登った樹木に大きな害を与える事は無い筈だが、それでも「つる伐り」にあうことも少なくない。



ハイイヌガヤ。イヌガヤ科イヌガヤ属。
「カヤ」はイチイ科カヤ属で高さ25mにもなる高木で、材は美しく最高級の碁盤がとれる。
イヌガヤは高さ5mほどの低木で利用価値がなく、「犬」の字が冠せられる。
ハイイヌガヤの「ハイ」は「這い」で、多雪地に適応して葡蔔型の樹形となったものである。
種子は2年型(開花した年には熟さず、2年がかりとなる)で、右側の小型のものが今年の花で生じた幼種子、その左の大きく膨らんだものが2年目のもので、秋に紅茶色に熟す。ヤニ臭いが甘味があって食べられる。
コメント
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