ささやかな幸せ

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『美しき愚かものたちのタブロー』

2021-08-26 13:34:20 | お料理
 昨日今日と仕事を休む。緊急事態宣言が出ているので美術館にも行かず、買い物にも行かず、家でひそむ。仕事が忙しかったため、こんなにも自分が疲れていたとは思わなかった。心がゆったりとして、夜も眠ることができるように。知らないうちにこんなにダメージを受けていたとは。そういえば、俳句を作る気も失せ、関ジャニ∞のブログを見ることもなかったものね。

 モデルナワクチンの異物混入。自衛隊の大規模接種大阪会場で使用というので、接種券のロット番号を見たら、該当していた。いやあ、こんなことに当たるより、スノーマンのライブツアーに当選したいよ~。

『美しき愚かものたちのタブロー』 原田マハ 文藝春秋
 日本人のほとんどが本物の西洋絵画を見たことのない時代に、ロンドンとパリで絵画を買い集めた松方は、実はそもそもは「審美眼」を持ち合わせない男だった。絵画収集の道先案内人となった美術史家の卵・田代との出会い、クロード・モネとの親交、何よりゴッホやルノアールといった近代美術の傑作の数々によって美に目覚めていく松方だが、戦争へと突き進む日本国内では経済が悪化、破産の憂き目に晒される。道半ばで帰国した松方に代わって、戦火が迫るフランスに単身残り、絵画の疎開を果たしたのは謎多き元軍人の日置だったが、日本の敗戦とともにコレクションはフランス政府に接収されてしまう。だが、講和に向けて多忙を極める首相・吉田茂の元に、コレクション返還の可能性につながる一報が入り――。奇跡が積み重なった、国立西洋美術館の誕生秘話。
 友達のあんこちゃんが書いた大磯の旧吉田邸のコラムを読む。すると、あんこちゃんから『美しき愚かもののタブロー』の冒頭に旧吉田邸が出てくると教えてもらう。読んだ記憶が全くなく、調べたら、やはり読んだことがなかった。読んで、よかった。
 戦前の実業家や政治家は、器や志がでかい。田代の松方に同行して絵を買うところは、ウキウキ。松方コレクション返却の攻防は、どうなるかとドキドキ。コレクションを守る日置に涙。とよかった。
 2016年に神戸市立博物館で見た松方コレクション展を思い出す。返還されなかったピカソの<読書する婦人>は、その時に見た。また、ゴッホの<アルルの寝室>は、2018年の「ゴッホ展」で見ていた。
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