ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』『明日につづくリズム』

2019-05-15 17:15:04 | 
『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』 Create Media編 dZERO
 親からの虐待を生き延びたサバイバーたちが書いた訣別と希望と勇気の100通。
 「はじめに」に「母への感謝の手紙を収録した『日本一短い「母」への手紙』が二〇〇万部の大ベストセラーになっていました。一見美しい感謝の手紙を読むにつけ、僕は違和感を覚えたのです。『なぜこの本の読者は子どもに感謝を求めるのだろう』と」と書いてある。そうだ、こどもを育てることは当たり前のことなのに感謝を求めるのはおかしいと思う。
 あまりにも凄惨な虐待に「そんな親なら捨てちゃえば?」と思うが、親は大切にしなければという呪縛にとらわれているのだ。勉強もがんばって、家事もがんばって、親の虐待に耐え。子どもならば、遊びたいだろうに。そして、虐待の後遺症は、何年にもわたる。歪んだ親子関係は、学校や職場での人間関係にも影響を及ぼし、良好な人間関係が結べないのだ。
 しかし、理解のある人と巡り合い、親との関係を断ち、生き直そうとする人もいる。親からの呪縛から逃れて幸せになりますように。すべての子どもが安心して暮らせますように。

『明日につづくリズム』 八束澄子 ポプラ社
 因島で生まれ育った少女・千波は、同じ島に生まれながら大きな舞台へと駆け上がった人気ロックバンド・ポルノグラフィティにあこがれ、思いをつのらせていく。島を出るか、残るか――高校受験を前に、彼らの曲に思いを重ねながら心悩ませていたころ、ある事件が起こって……。その後、島の子どもたちを招待して行われたポルノグラフィティのライブに感激した千波は、家族への愛情、ふるさとへの誇りを胸に、夢への一歩を踏み出す。
 ポルノグラフィティの因島凱旋ライブの感動から生まれた物語だという。単なるポルノグラフィティ好きの子の話かと思って読み始めたが、これがなかなかのもので・・・。最後は感激して泣いてしまった。
 ポルノグラフィティの歌詞やまどみちおさんの詩「くまさん」の「そうだ ぼくはくまだった よかったな」が心に響く。
 『日本一醜い親への手紙』を読んだ後では、家族でトランプをしたりする場面やおかあさんが弟を火事から守った姿など、当たり前の家庭の姿が奇跡のように思えてしまう。
コメント
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