ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『花野に眠る』『若冲』

2015-08-16 22:11:35 | 
『花野に眠る 秋葉図書館の四季』 森谷明子 東京創元社
秋葉図書館で働く新人司書の文子。図書館の向かいの日向山から白骨死体が出てきた。誰がどうしてここに?「カラスの肉入りパイ」「卵を10個以上使った卵焼き」「有名な絵がいっぱい出てくる絵本」など本を探している人の言葉から目的の本を見つけ出しつつ、文子は謎に挑む。
児童文学が好きな人にはたまらない一冊。『ディダコイ』読んだ読んだ。『町かどのジム』好き、好き。と、作中に出てくる本にニッコリ。読んだことのない本にはチェックが入ること間違いなし。
優しいミステリー。

『若冲』 澤田瞳子 文藝春秋
若冲は家業を弟に任せ、絵に没頭する。若冲の妻は、嫁いびりに悩んで自殺。若冲は亡き妻を思いつつ絵にますます没頭する。亡き妻の弟だった弁蔵は、そんな若冲が許せず、若冲の偽絵描きとして若冲の前に現われるのであった。池大雅、円山応挙、与謝蕪村、谷文晁などの絵師たちと若冲の人生が交錯する。
よかった。「美しいゆえに醜く、醜いがゆえに美しい、そないな人の心によう似てますのや。そやから、世間のお人はみな知らず知らず、若冲はんの絵に心惹かれはるんやないですやろか」この文を読むと若冲の絵が無性に見たくなった。己のためでなく、他人のために描いて永遠の命を持つことになった絵の数々を。

そして、今日はある本を一冊一気に読んでしまった。明日、その本を紹介したいと思う。
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