生涯いちエンジニアを目指して、ついに半老人になってしまいました。

その場考学研究所:ボーイング777のエンジンの国際開発のチーフエンジニアの眼をとおして技術のあり方の疑問を解きます

牡丹華 (穀雨の末候で、4月30日から5月4日まで)

2015年05月06日 16時35分20秒 | 八ヶ岳南麓と世田谷の24節季72候
牡丹華 (穀雨の末候で、4月30日から5月4日まで)ウワミズザクラ

先月訪れた島根県松江の近くの大根島は、県花のボタンが真っ盛りのようだが、八ヶ岳南麓標高1150mでは漸く桜が満開期を迎えた。

我が家の庭では、白い山桜とウワミズザクラが漸く咲き始めた。
漢字では、上溝桜。バラ科ウワミズザクラ属の落葉高木。 自然に生えた木だが、確かに毎年すくすくと伸びている。




Wikipediaには、次の様にある。
「和名は、古代の亀卜(亀甲占い)で溝を彫った板(波波迦)に使われた事に由来する。果実:直径約8mmの卵円形の核果を付け、初夏にかけて赤から黒く熟す。
利用:材は軽くねばり強い事から建材のほか、彫刻細工、版木、道具の柄などに利用される。香りのよい、若い花穂と未熟の実を塩漬にした杏仁子(あんにんご)[1]が、新潟県を中心に食用とされる。また、黒く熟した実は果実酒に使われる。」

「亀甲占い」とは面白そうなので、もう少し検索をしてみると、
http://www.m-sugi.com/39/iwai39.htmには、次の書き込みがあった。
「漢字では「上溝桜」とされていますが、溝というのは亀甲に刻まれている溝のことを示しています。亀甲を熱してその割れ方で占いをする亀卜(キボク)は選択無形民俗文化財となっている長崎県対馬の風習(「対馬の亀卜習俗」)が有名ですが、鹿の肩甲骨を焼くものもあります。
占い方は、木製の棒を焼いて熱したものを、あらかじめ丁字(今風に言えばT字型)に割れ目を入れておいた亀の甲羅に押し付け、その熱が更にひび割れを作るもののようです。その形や方向で、吉凶を占うのです。占に使った甲羅や肩甲骨に記した文字が漢字の発祥である甲骨文字になるわけですが、この話はまたいずれしたいと思います。(漢字も好きなので。)
肩甲骨の場合は骨を焼くのがこの木で、予め彫られた骨の裏の溝を焼くことから「裏溝」「卜溝」のウラミゾが変化してウワミゾになったと言われます。
『古事記』にはその内容が「天の香具山の真男鹿(まをしか)の肩を全抜(うつぬ)きて、天の香具山のははか(ウワミズザクラのこと)を取りて、占合(うらな)ひまかしめて、・・・」と記されています。
なんとも興味深い話です。

ところで、花は地上高くに咲くので写真を撮るのは難しく、ベランダから10倍ズームで狙ってみました。また、一枝切って近くでゆっくりと眺めてみました。なんとも複雑な花で、それが占いに繋がったとも考えられます。




ところで、同時にブルーベリーの花も漸く早咲きの木が開花しました。ラビットアイ系は、まだ紫のつぼみのままで、開花には数週間遅れそうです。