世の中の二乗>75の二乗

話せば長くなる話をする。知っても特にならない話をする。

名作をもう一度

2009年09月16日 19時13分20秒 | Weblog
というコンセプトで決めたわけではないのだけど、
過去に見た映画をもう一度見た。

「真夜中の弥次さん喜多さん」。
スクリーンで見たのが大学の頃。
その頃、私は非常にしりあがり寿づいており、
映画を見る前から原作の「真夜中の弥次さん喜多さん」はもとより、
「弥次喜多inDEEP」や「真夜中のヒゲの弥次さん喜多さん」、末は「真夜中の水戸黄門」というものまで読んでいた。
ぶったまげた。
ビル解体の丸い大きな鉄の球でばーんとやられた感じ。
衝撃と粉砕骨折。あとあとまで残る恐怖。
ギャグ漫画のはずなのにどんどん笑えなくなっていくのがおもしろくて仕方なかった。
リアルとか虚構とかギャグとか狂気とかが混在している世界が好きだった。
そういう思い入れのある漫画の映画化だった。
そういうのどうやって映像化してみせるんだいおたくら。
という気概で見たと思う。
そしたら、100%のコメディーになっていて、
それはそれですごくおもしろかったので、
漫画のダークサイドを排除していてもなお十分いい作品でした、という感想に行き着いた。
と、ここまでが初見の感想。
今回は少し違う。
おもしろかった。
ここは同じ。
「ひげのおいらん」なんて忘れててその登場と共に大爆笑した。
ただ、これはラブストーリーなんだなあと強く思った。
初見ではここまでとは感じなかった。
そうかこの映画は二人の愛の話をしていたのか。
そうかそうか。
だから漫画を読んでいない松島さんがブルーな気分になったんだね。
それはこの映画が二人の愛をめぐる嫉妬や疑いや裏切りが渦まくストーリーだったからだね。
漫画は二人の愛というよりは、リアルと虚構とか生と死とか宗教と社会とかそっちの方へいっていた。
全然違う話をしていたんだ。
それがわかった。