![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/2e/8debf0f0e273493ab4e00624f1c0486e.jpg)
滋賀県多賀町、河内の風穴から更に奥に車を走らせ、
今は廃村になった落合に着く。
人が去った家々と、お彼岸のお参りの時に供えられた
墓地の花の赤さが対照的だ。
車道を少し戻り、登山道を登って行くと
此処も廃村の今畑だ。
こちらは人が住まなくなってかなりの時が経つ。
猫の額ほどの平らな土地にしがみ付くように建つ
今では朽ちかけた建物と、今も生き生きと流れる集落の水場だけが
人々の暮らしの面影を教えてくれる僅かな手がかりとなった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/c9/d9c4f7accc68e65b43b7784879fbaeb4.jpg)
昼なお暗い鬱蒼とした杉木立の中を、喘ぎながら登って行く。
1時間ほど登ると、ようやく辺りは明るくなり、笹峠に着く。
以前(と言ってももう10年ほど経つだろうか…)この辺りは
藪の中だったが、下草が刈られたのか、鹿が食べ尽くしたのか
良く解らないけど、とても見通しが良くなった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/ff/fb2405c9a408ce7c0c76143f5399f8e3.jpg)
カレンフェルトの急斜面を、強風に吹き飛ばされそうになりつつ、
足元に生える草をつかみながら登って行く。
もうトリカブトの花は終わりに近いが、10月になれば見ごろを迎える筈の
リュウノウギクの葉っぱは極端に数が少ない。
その代わりに繁茂しているのは、帰化植物のベニバナボロギクだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/4e/2317662399b503f7b6652b0acf8d3be6.jpg)
急斜面を登り切ったら、後は頂上までほぼ標高差の無い
稜線歩き。
快適な稜線歩きと言いたい所だけれど、足元は先が尖がった
カレンフェルトの岩場が続いている。
見通しは良く、特別危険な場所も無いので、天気さえ良ければ
頂上には辿り着けるが、踏み跡を慎重に見極めながら歩かないと、
とても歩き難い。
先を歩く夫が時々踏み跡を見失うので、その度に必死で道を探す。
道標もペンキやテープ印も無いので、ルートを見極めるのに神経を使う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/ea/76836a592819419a391a33faab088f7f.jpg)
霊仙山の頂上は見晴らしが良い。
幾つかのピークを繋ぐように登山道が付いていて、
此処までくれば道標はしっかりしているので安心だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/0d/c68b8d4ffa1894818daaf3ccbbdf1380.jpg)
頂上から一旦下り、経塚山へ登り返す。
右に行けば避難小屋を経て、数年前にヒルと戦った谷山谷、
左はお虎ヶ池から汗ふき峠を経て米原側の欂ヶ畑
と、多賀側の落合に至る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/8e/8410c3e1a4da4c02b08c0082422e1f9d.jpg)
琵琶湖の形をしたお虎ヶ池の道標の下の方には
『此処はお虎ヶ池ではありません・・下丹生』と書かれた
札が針金で括りつけられていた。
謎だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/b0/c5a77501ca71265d655b5388784e8aad.jpg)
汗ふき峠まで下りてきた。
今畑からの登山道は風が強くカレンフェルト地形むき出しの
地形だったが、米原側は樹林に覆われ、風も無くとても歩きやすい。
頂上へも最短で行けるとあって、一番良く歩かれている。
勿論、尾根道なので、鈴鹿特有のヤマビルは居ない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます