浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

意味不明

2020-10-10 21:33:01 | 芥川

 「河童」を読んだ。ぐいぐいと引っ張られて、一気に読み終えた。一面では、河童の世界を描いて、そこにどのような意図を隠しているのだろうかと思いながら読み、もう一面では芥川の想像世界にひきこまれて読み進んだ。

 河童の世界の不可思議は理解できた。多くの人は、この「河童」を読んでいろいろな解釈をしてるのだろうが、私には不可思議な世界というしかない。

 河童の世界は、人間たちが生きる土の下にあるようだ。主人公は穴に落ち、そして人間世界へは綱に頼ってあがって帰ってきた。

 私は、山中で河童にであったその場面で、河童は死者の世界から来たのだと思った。つまり、河童の世界とは死の世界ではないのかと思い、読み進めたのだが、よくわからない。人間の通常の価値観とはことなる世界が展開しているのだが、それは果たして死の世界なのか、そうでもないようだ。河童の世界は河童の世界独自の価値観があるようなのだが、しかしそれは秩序だっていない。

 となると、芥川の妄想なのか。芥川は夢をよく見るようだが、夢には合理的な秩序はない。夢か妄想か。

 理解しようとは思わない、はじめて前衛劇を見たときのように、解釈しようとせずに、そのままの世界を受容するしかないようだ。

 

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