寸座落雁 遠江八景

　細江湖（引佐細江）の北側に展開している山並みは尉ヶ峰から裾を広げて湖岸に達しています。湖に沿って東西にのびているのが国道３６２号で、西気賀の辺りから緩やかなカーブを描きながら寸座峠を越えて佐久米に至ります。寸座峠の南側は半島になっており、先端部に東名高速道路浜名湖サービスエリアが設置されています。寸座戸尾南側の対岸呉松との間に渡されているのが全長６０３ｍの浜名湖橋です。この橋が浜名湖と引佐細江を分けています。往時は気賀から新居や鷲津方面に巡航船が就航していました。そして、、根本山や大草山に雁の渡る風景が見られました。天竜浜名湖鉄道佐久米駅や寸座の沖を航行する遊覧船にも餌を求めてカモメが飛来します。湖上乱舞の景観は寸座の独壇場です。雁は昔から浜名湖に飛来し、独特の形を編成した鳥の群れが空から湖面に下りようとする風景はまさに寸座落雁です。