しょぼい毎日

いつも理想はでっかいが、結果はしょぼい・・・。そんな日常を綴ってみました

津山機関庫訪問ーキハ33を目撃する   

2014-07-02 23:20:17 | のりもの博物館

2014年6月14日(土)

Img_0016朝寝坊した為、当初のJR利用を諦めて岡山県津山市まで車を走らせます。今日は2日前に申し込んだ旧津山扇形機関庫一般公開に出かけます。休憩を取らずに、ひたすら走る事2時間半。津山駅近くの駐車場から会場までダッシュでなんとか時間ぎりぎりに到着することが出来ました。


 入口で受け付けを済ませ、
機関庫エリアに入ります。たくさんの懐かしい車両達が

Img_0172 庫内に並べられています。実にいい眺めです。一番最初に目が行くのは、キハ181です。<やくも>のヘッドマークも誇らしげに、明らかに機関庫の主であるというオーラを発しています。その隣にはキハ58と28が仲良く庫に収まっています。大糸線で2010年まで活躍したキハ52も国鉄色の姿を見せています。DD51やDE10といった見慣れた機関車もごく自然に収まっています。SL全廃後は、これらディーゼル車両達が全国各地の扇形機関庫に仲良く収まっていました。ついこの間までは見られた光景かと思いましたが、冷静に思い返せばこの光景は20年以上昔のものです。昭和末期頃までは、主要駅で見られた転車台と扇形機関庫の組み合わせは、電化や高架化、再開発で軒並み消えてしまいました。入場時に配布されたパンフには、2011年時点で国内の扇形機関庫は14棟*までに減ったとのことですが、その多くが文化財・産業遺産としてその価値を認められつつある様です。でも、蒸気用の短矩形庫は4棟しか現存していない事実を知り、衝撃を受けてしまいました。かつては全国いたる所にあった気がしたのですが・・・。
 *扇形庫は2012年に坂町機関庫が解体された為、現存13棟とのこと。


Img_0027  10時半に転車台の回転ショーが始まります。本日回転される車両はキハ33です。この車両、地味ではありますが実に珍なる車両です。JR発足から間もない1988年に、製造からあまり年数が経っていないにもかかわらず、用途が無くなった50系客車を有効活用すべく客車にエンジンや運転台を取り付けて気動車とした車両です。
オハ50を種車としたため乗務員扉が無い等、<ユニーク>感満載、言い換えれば<無理無理感>満載でした。経費を節減しようと客車を気動車に改造したところ、結果的に改造箇所が多くてコストがさらに掛かってしまったらしImg_0125 く、結局2両が世に出たのみに・・・。その2両も使い勝手の悪さ故か、十分に活躍したとは言い難く2010年に引退となっています。同じ時期に同じ50系客車を気動車化したJR北海道のキハ141系は44両造られ、現在でも半数以上(ミャンマーや東日本のSL用に売られた車両を含む)が活躍している事を思うと、JR西日本の些細ではありますが黒歴史の一つと言えるような気もします。けれど、国鉄時代のDD54のように、量産してしまってから欠陥に悩む愚を繰り返さなかったのは賢いとも言えます・・・。

そんな、見た目もユニーク、経歴もユニークなキハ33が目の前でゆっくり回転していきます。ここでしか見られない貴重な車両を間近で観察できて、高速を走って来た甲斐がありました。

Img_0158 転車台での回転ショーが終わると、多くのギャラリーが帰ってしまいます。会場を見まわしてみると、ターンテーブル上の車以外は機関庫内に収まっており、正面の顔の部分しか窺う事ができません。特に凸型のディーゼル機関車はボンネット最前部以外は隠れてしまい、写真を撮っていてもストレスを感じます。これら機関車が転車台に載せられ、全身が見る事が出来る公開日に再度訪問しようと思います。このような、欲求不満気味な展示方法により、リピーターを生み出そうという賢い考えがあるのでしょう。キハ33以上にユニーク(黒歴史感満載)なDE50型機関車の転車台展示の際は、主催者の思惑に乗ってこの地まで駆けつけてしまいそうです。


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