しょぼい毎日

いつも理想はでっかいが、結果はしょぼい・・・。そんな日常を綴ってみました

パノラマカーへの長い道(1)友よ、ありがとう・・・

2008-12-21 22:58:52 | 旅行記

12月13日(土)

前日の深夜に徳島を出たバスは、早朝5時過ぎに人気のない名鉄バスターミナルに到着。パノラマカー引退まで2週間となった今頃になって、ようやく名古屋の地を踏む事が出来ました。これから2日間、我が国の鉄道史に残る名車、名鉄7000系パノラマカーの姿を写真と自分の記憶に焼き付けようと思います。

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名鉄名古屋駅(私には、新名古屋という呼び名がぴったりするのですが)の窓口で2DAYフリー切符を購入。本線東側のパノラマカーの運用を追いかけ東岡崎まで足を伸ばします。薄暗い東岡崎のホーム端で目当ての電車を待っていると目一杯ライトをハイビームにした7000系パノラマカーが進入してきます。撮影したカットは予想通りつぶれています。パノラマカー撮影としてはおそらく最後となる今回の撮影行の初っ端がこれでは先が思いやられる。暗澹たる気分に陥りそうになりますが、ここでめげている暇はありません。幸い当列車は、長時間停車の後、伊奈行きの各停に変わります。先発電車で出来るだけ先行して、次なるポイントで待ち受けねばなりません。とは言え、どImg_6206こで撮影して良いか見当も付いてはいなかったのですが・・・。本宿で同業者数人が下車するのを見て、私もその跡を追います。ここの名古屋よりホーム端でスタンバイしていると、子供の頃から絵本や図鑑で知っている赤い電車がやって来ます。ようやく1枚まともなカットを撮影出来ました。

次は、名古屋方面に引き返します。岡崎公園下車、徒歩5分ほどの国道248号橋上からねらいます。長い国道橋の歩道上には数人の同業者が等間隔で岡崎方面から来る電車(先ほどの伊奈行きの折り返し)を待ち受けます。やがて4両編成の短いパノラマカーは静かに、滑るように鉄橋を渡っていきます。ファインダー越しに映る華麗な姿に思わずみとれてしまいます。

Img_6295 Img_6298_2                                                                 Img_6302Img_6312撮影したカットは、もう少し電車を下にして、空を広くすべきだったと反省しましたが、これで良 しとしましょう。あんまり突き詰めると胃が痛くなるから・・・

Img_6344急行で名古屋方面に向かいます。先ほど撮影した電車を途中で追い抜きましたので、先回りする事にします。今度は犬山線に入ります。布袋駅で下車して先ほど追い抜いたパノラマカーを待ち受けます。

正面に光が当たっていない中途半端なカットになりましたが、これで良しとしましょう。あんまり突き詰めると胃が痛くなるから・・・

本線に戻り、Img_6372Img_6392須ヶ口駅にて岐阜方面からやって来る白帯編成を待ち受けます。特急運用時代を思い起こす凛々しい姿です。「今度はこの編成の走行写真をモノにしてやるぞ!」と決意新たに向かったのは、島氏永駅徒歩3分のポイント。お立ち台通信掲載の撮影地だけあって、大混雑。後から来た私は、同業者の肩越しに遠慮がちにレンズを向けます。やがて、正面にばっちり光の当たった白帯車がやって来ます。バス一台分の人数のカメラマンが一斉にシャッターを切ります。私も心の中で「やったー!」と勝利の凱歌をあげます。お目当ての白帯車が遠ざかると、同業者さん達は、皆さん満足した表情で去っていきます。わたしの表情もその時は、朗らかだったImg_6434のでしょう・・・。島氏永駅のホームのベンチに座り先ほど撮影したカットをチェックするまでは。本日のベストカットの右隅に黒い縦線が入っている。何だろう?と目をこらします・・・。

<があーん!>架線柱に這わしている黒いケーブルがはっきりと・・・。

本来なら最高のカットになるはずが、ほんのわずか、レンズを左に向けていたらこんな悲惨な結果にならなかったのに。実に中途半端なカットになりましたが、今回ばかりは、これで良しとは出来ません。納得出来ません。今度ばかりは本当に胃が痛くなってきました・・・

ショックのあまり電車が来てもベンチから立ち上がる事が出来ませんでした。天気の良い午後だと言うのに、ひとりでホームに佇み続けました・・・。

                                                                                                                                                                                                      

あたりはもう夕闇に包まれようとしています。気を取りなをして直して、名鉄電車で東に向かいます。豊橋からはJRに乗り換え、浜松駅の一駅手前の高塚駅で下車します。そこで浜松在住のE上氏(大学鉄研同期)と1年数ヶ月ぶりに再会します。

前回の浜松訪問記→http://blog.goo.ne.jp/hally583/d/20071005

今回も彼の推薦する鰻の店に連れて行ってもらいます。今度の鰻も美味でした。値段も高かったですが・・・。

Img_6500鰻をつつきながら、E上氏が私に問います。「パノラマカーてのは、そんなに良いものなんかい?」と。私は「パノラマカーと言うのは鉄道趣味の世界で例えるなら、君が大学時代、青春を捧げていたおにゃんこクラブの会員番号4番から14番*位に匹敵するモノだから、追いかける価値はあるんだよ!」と主張すると、学生時代に鉄道趣味をキッパリやめて、以後鉄道趣味に批判的な氏があっさり納得します。「ほなけんが、そう言うのやから値打ちあるんやろう」と言ってくれます。E上氏が鉄道マニアの行動を理解する事は極めて珍しく、私は昼間の撮影失態の痛手を多少なりとも忘れる事が出来ました。友よ、ありがとう・・・。

そして、次に浜松に来たときは、浜松新名物の餃子を食べさせてね・・・・!

*E上氏は会員番号14番の熱烈なファンであった事を、その時不意に思い出した為で、他意はありません。学生時代、私は彼の隣の部屋に住んでいました。彼の部屋からは、朝から晩までおにゃんこクラブを中心とするアイドルの音楽が流され、知らず知らずのうちに憶えていきました。まさに<門前の小僧経を読む>状態でした・・・・。そんなわけで今でも19番目ぐらいまでは間違わずに言えます。言えても何の役にも立ちませんが・・・。