淋しくて隠れ家日記

前向きに生きたい!!

読 「満月の泥枕」 道尾 秀介

2017-08-27 18:18:42 | 棚の上の本

スンマセン、実はつい最近、作品内容よりもその作家さんの生きざまに共鳴したオイは
感想も大分緩めの贔屓目で書いた事があったとです"(-""-)"。

そこで今回、その反省の意味も含めて正直な感想ば述べさせて頂きます(笑)。

この本の作家さんもオイの好きな道尾さんばってん
今までの作風と少し違ったもんでした。

ダラダラ続くドタバタ劇に無理がある人物設定・・・
道尾氏の作品とは思えない読んでいて疲れるだけの本やったです。

そいけん
帯に書かれた絶賛の声はオイが甘目に書いた本の感想が可愛く思えたとです。

「何度読んでも笑える、泣ける、騙される、早くも書店員さんからの絶賛の声!」
「初めて道尾秀介。なぜこれまで読まなかったんだ!!」

更に内容紹介では
哀しき人、公園の池に沈めたのは…。娘を失った男、母に捨てられた少女。
ろくでもない生活の終わりは、いつくる?生の悲哀、人の優しさが沁みわたる、人情ミステリーの傑作!

とか書いておりますばってん、オイは訊きます。

                   「あんた達、ほんなこと、そげん思っとると?」



 

 


読(オロロ畑でつかまえて)

2017-08-24 07:14:04 | 棚の上の本

先日、夏休み恒例の一泊鹿児島旅行に孫4人と娘二人と家内で行ってまいりました。
旅のお供の文庫本は以前ブックオフで数冊購入していた中から
「オロロ畑でつかまえて」ば選んでバッグに放り込んだとです。

選んで大正解でした。
荻原さんのデビュー作やったとに
何でオイは早くに読まんやったとかいなと思ったとです。

物語は
過疎化が進む秘境の村「牛穴村」ばどげんかしようと立ち上がった村の青年団(8名)は協議した結果
東京の倒産寸前の広告代理店と手ば組んである作戦ば計画するとです。

最初から最後まで面白過ぎるとです。
何度も噴き出すとです。
ばってん、ユーモア小説でありながら本質的な人間の在り方ば問うておる
ヒューマン小説とも言えない事も無いと思うとばってん・・・・。

「余計な選評は不要、とにかくお読みになって楽しんでいただければよい。」と
「小説すばる新人賞」の選者「井上ひさし」氏が言っておられました。

まさにその通りだと思ったとです。

そいにしても題名ば「ライ麦畑でつかまえて」ば意識したとなら
それはそれでやっぱ面白かです(笑)。



 


読(迫りくる自分)

2017-08-20 07:08:04 | 棚の上の本

初めての作家さんです。

ある日、本田理司は自分にそっくりの男と出会うとです。

数日後、本田理司は身に覚えのない罪で警察に追われるとです。
真犯人は自分と同じ顔の男だったとです・・・。
その日から本田理司の逃走劇が始まったとです・・・・。

最初はホラーミステリーかいな?と思ったばってん違いました。

映画ば観ているような逃走シーンはガバイ面白かったです。
真実を明かす為に最後まで諦めない本田ば応援しながらの一気読みやったです。

 

 


読(アレグリアとは仕事ができない)

2017-08-19 14:06:36 | 棚の上の本

 ブログに載っていた本です。
津村さんの本はやっぱよかです。

アレグリアとは事務機器の名前です。
不具合だらけの欠陥コピー機です。

そのアレグリアの為に仕事が出来ない女子事務員ミノベは
出来損ないのアレグリアを罵倒する日々ば送るとです。
社内の人間関係とアレグリアのダメさに振り回されながら闘うミノベの姿は感動もんです(笑)。

第二章の「地下鉄の抒情詩」は満員電車内の人間模様が描かれた物語です。
満員電車で通勤通学の経験無いけん分からんばってん
自分も電車に乗っているような気になってくるとです。

限られた時間と空間の中で出会う見知らぬ人たちば物語にしてしまう津村さんの本は
やっぱ面白かったとです。


読(三人屋)

2017-08-17 06:04:58 | 棚の上の本

初めての作家さんです。
表紙のイラストで大好きなご飯ものだと思って選んだら違っていました。
読み終わってトーストにうどんにウィスキーの絵ば見たら少しばっかし笑ったとです・・・・・。

あらすじは両親が遺した喫茶店ば朝は三女がモーニングのトーストば焼くカフェ
昼になったら二女が讃岐うどん屋ばして
夜になったら長女がスナックにと店の形態ば変えるとです。
そんな訳で常連さんから通称「3人屋」と呼ばれておるとです。
その三人屋の三姉妹のお話です。

話は面白い気がするとばってん全体的に中途半端の感が否めんとです。
亡き父への想い、三姉妹の確執、常連たちとのふれあい、男と女の愛憎、料理へのこだわり・・・
すべてがあるとにパラパラと散らばっているとです。
何度も言うばってん軸になる強く残るもんがすべて中途半端の気がしたとです。

すんません、面白か物語の設定への期待感が強すぎて物足りなさとなったオイの感想でした。

ばってん第一章で登場したカフェの三女「朝日」だけは良かったです(笑)。















読(あなたが消えた夜に)

2017-08-14 17:59:03 | 棚の上の本

 

内容紹介

ある町で発生した連続通り魔殺人事件。
 所轄の刑事・中島と捜査一課の女刑事・小橋は
目撃証言による“コートの男”を追う。
しかし事件は、さらなる悲劇の序章に過ぎなかった。
“コートの男”とは何者か。誰が、何のために人を殺すのか。
 翻弄される男女の運命。神にも愛にも見捨てられた人間を、
 人は救うことができるのか。

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最初は他ブログで紹介されていた「土の中の子供」ば借りに行くつもりやったら
無かったけん、いかにも中村氏の作風そのまんまの題名に惹かれて読んだとです。

悪い本では無いとばってん
親と子に恋人、愛ば探り合ながらい破滅へと落ちて行く
相変わらず暗くて重たい作風・・・・読んだ後はやっぱ疲れた・・・・。

それでも最後までグイグイと読まされてしまうのは何でじゃろか?

それは女刑事の小橋が良かったからだと思うとです(笑)。


読 「料理人の光 ヤッさんⅣ」

2017-08-11 07:13:14 | 棚の上の本

内容紹介

何をやっても中途半端な青年・ショータ。
料理人を志してイタリアに渡ったものの夢破れ、いまや市場で盗みに手を染める始末だった。
そんな彼を叱り飛ばしたのが「誇り高き宿無し」にして食の達人・ヤッさん。
弟子となったショータは、料理人にとって最も大切なものを探し求める
ますます痛快なユーモア人情小説の傑作!

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マッさんシリーズの最新作品です。

やっぱマッさんの弟子を育てる姿勢は痛快でもあり学ぶ事もあるとです。
それに今回はタイヤ会社の3つ星とか何とかに苦言ば呈しています。
ハッキリ言うて迷惑であり無くてもよかものだとも断言しております。
数人が何度か食事して採点した星の重圧に耐える料理人・・・・
客は星の数に振り回される・・・・・・。

他にも色々あって楽しめました。


読 「死んでいない者」

2017-08-10 06:06:06 | 棚の上の本

内容(「BOOK」データベースより)

秋のある日、大往生を遂げた男の通夜に親類たちが集った。
子ども、孫、ひ孫たち30人あまり。一人ひとりが死に思いをはせ、互いを思い、家族の記憶が広がっていく。生の断片が重なり合って永遠の時間が立ち上がる奇跡の一夜。第154回芥川賞受賞。

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奇跡の一夜でダマされた。
通夜の席で飲み食いしてダラダラ語る親族の話に何の感情移入も出来んで飛ばし読み。
そいにしても未成年のガキたちが大酒飲んでもよかとかい?


読 「月の満ち欠け」

2017-08-09 09:10:50 | 棚の上の本

ある日突然、7才になる自分の娘が大人の女性の言葉でしゃべり出すとです。
誰も知らん男の名前ば呼びながら何度も男ば探しに行くとです。

スンマセン、その後のあらすじば書いたら面白く無いけんここまでにしときます。
ファンタジーミステリー小説のような物語やったです。

作者は佐世保出身で佐世保在住です。
30数年、佐世保で作家として活動、この作品で直木賞ばとりました。

先日、オイの地元の新聞で紹介された受賞の言葉に
「東京に出ないことを不思議がられるが、
 小説を書くのに何で東京でないといけないのか僕には分からない。」

贈呈式に出席すれば20数年ぶりの上京となる佐藤正午さん61歳、よか男です。

に比べてバラエティー番組に出てタレント達とはしゃいどる某A賞作家は(お笑い芸人では無かです)
何とかならんかい・・・。

 


読 「食堂のおばちゃん」

2017-08-06 06:42:04 | 棚の上の本

前から読んでみたいと思っていた本です。
社員食堂で働いていた作者のキャラクターが当時話題になった事ば思いだすとです。

山口さんの本ば最初に読んだとが「月下上海」でした。
そんで今回やっと題名もズバリ「食堂のおばちゃん」ば読ませて頂きました。
正直言うて同じ作者の本とは思えん、まるで違う内容にオイは何か嬉しくなって来たとです。

下町の定食屋「はじめ食堂」の物語です。
昼は定食屋、夜は居酒屋さんで働くのは姑の一子と嫁の二三の二人です。
ご近所の常連さんも初めて来る訳ありのお客さんも
真心込めて作る料理が皆の心と身体ば癒すとです。

 本に出てくる料理ば全部食べたい
  学ぶべき事が多か本やったです(笑)。