淋しくて隠れ家日記

前向きに生きたい!!

読 「革命前夜」 須賀しのぶ

2021-03-08 07:14:52 | 棚の上の本

昭和が終わる頃
まわりの反対ば押し切ってバッハが好きやったけん
社会主義国家の東ドイツに
ピアノ留学ばした若者のお話です。

留学先の町では誰かが自分の行動ば監視しておるような不安と
異国の留学生との音楽観の違いと確執、友情そして芽生える恋心ば
当時の東西ドイツの歴史ばもとに描き綴った青春ミステリ小説やったです。


読みながら
最近は大月みやこの♪「女の港」がお気に入りのオイには
クラッシック音楽やらあんまし(ほとんど)縁の無かオイばってん
バッハに憧憬の念ば抱く主人公「眞山柊史」が熱ば込めてピアノば弾く描写に

オイにも彼のピアノの音が聴こえてくるような気分になったとです!(^^)!。

では最後のYouTubeはどうせ♪「女の港」じゃろと思われた方残念でした!
今回は  やっぱ バッハで  (^_-)-☆

バッハ : プレリュード第1番【03_美しい・幻想的楽譜と説明付きクラシックピアノ曲】


読 「羊は安らかに草を食み」 宇佐美まこと

2021-03-07 08:25:05 | 棚の上の本

 



俳句仲間の益恵86歳、アイ80歳、富士子77歳の3人の老女は
20年来の友人だったとです。

ばってん一番年長で元気もんだった益恵が認知症になったとです。

昔の面影は消え失せた益恵が見せる苦悶の表情と
時折呼びかける聞き覚えの無い女性の名前の謎・・・・。
アイと富士子は益恵の心のつかえば取り除くために
益恵ば連れて終戦後、彼女が満州から引き揚げ暮らしていた地
大津、松山、五島列島へと旅発ったとです。

やがて行く先々で明かされた壮絶なる益恵の生い立ちにアイと富士子は
見知らぬ女性ば探すべく最後の目的地へと向かったとです・・・・・・。

読んでおって辛くなる過酷な戦時中の物語と
旅先の美しか風景と出会った人達の温かさば交互に描きながら
ミステリも絡んだラストまでの展開は
アイと富士子の友情と老人力?で締められたとです。

 最後の旅ば終えた時、富士子がアイに言った言葉
「別れる辛さより、この世で出会えたことを喜びましょう。」

  
よか本やったです。

 

 


読 「あの日の交換日記」 辻堂ゆめ

2021-03-06 07:47:08 | 棚の上の本

LINEやらメールでは無く
文章で届ける交換日記だからこそ育まれる
心の交流が
優しく綴られた7話の短編集です。

すべての日記が最後に繋がります。
読み終えてもう一度読み返したとです。

よか本やったです。

 

そんでオイは読後の余韻に浸りながら
不謹慎にも本の内容とはまるで違う
オイの高校時代に流行っておった
梶光男と高田美和の
♪「アキとマキの交換日記」の歌ば思い出してしまったとです。

当時、オイの田舎の高校でも交換日記ばしておる男女がおりました。

二人の交換日記には
「今年の米の出来高やら品種の違いしか書いておらんとばい!」と
男女交際も交換日記も縁の無かったオイたちは
まことしやかに、つぶやくしかなかった・・・・・・ばかたれでした"(-""-)"。

だけん、
オイにとって交換日記は今でもまぶしかとです!(^^)!

 ♪アキとマキの交換日記


読 「アウターライズ」 赤松 利市

2021-03-05 07:42:38 | 棚の上の本

初めての作家さんです。
書評で気になっていた本やったとです。

物語は2021年2月5日
 東日本大震災から10年後、東北地方に再び前回以上の
大津波が襲ったとです。
ばってん津波による犠牲者は6名だけやったとです。

その後、東北地方は自分たちの国家ば創るとです。
それは「東北国」として日本国から独立する事やったとです。

やがて世界が認めた「東北国」の真相と犠牲者の数の謎ば突き止めようと
日本国のジャーナリストたちが東北国に入国したとばってん・・・。

読み終えて
都会の繁栄が地方の犠牲から成り立っている怒り
政治と利権がうごめく復興は復旧さえも進まぬもどかしさ
それでも悲しみば背負いながら前ば向いて生きて行く
年代も環境も違う登場人物たちのそれぞれの思いと無念が
感動のラストとなって胸がつまったとです。

よか本やったです。

 

 


読 「滅びの前のシャングリラ」 凪良ゆう

2021-02-14 07:29:17 | 棚の上の本

ある日突然ニュースが全世界に流れたとです。
1ヶ月後に惑星が地球に衝突して人類は滅亡すると・・・・。

お話は最後の1ヵ月までば一緒に過ごす事になった
気弱でクラスでいじめられておる高校生の友樹。
友樹が恋焦がれておる学校一の美少女。
友樹の母親で元ヤンキーだったシングルマザーの静香。
暴力大好きヤクザな中年オヤジ信士の4人が
それぞれの視線で描かれた滅亡までの物語です。

日常が破壊された狂気と絶望の世界の中で
お互いば守り抜く強さと思いやる優しさは
地球滅亡物語の定番ばってん
状況は全然違うとばってん
コロナ禍の今、読んでおると何かしら
胸に響いて来たとです。

よか本やったです。
 

 


読 「夜のアポロン」 皆川 博子

2021-01-16 08:36:15 | 棚の上の本

現在90歳の皆川さんの初期の作品ば集めた16編のミステリ短編集です。

表題のお
話は
田舎のサーカス団のバイク乗りの男と
同じサーカスのダンサー「マユミ」17歳の恋と破滅の物語・・・

その他、おんなの情念と悪意が闇の中でうごめきながら落ちていく
哀れさと怪しさが耽美の世界に誘うとです・・・。
と感想ば書いたらば
この本のどこが良かとかまるで分らん!と言われる人の声も聞くばってん
仕方無かとです
皆川さんの世界は一度ひき込まれたら逃げ出せんとです(笑)。

 


読 「この本を盗む者は」 深緑 野分

2021-01-11 07:02:44 | 棚の上の本

あれから半世紀 いつも思うとです。
成人の日は1月15日に戻さんかい!



偶然にもファンタジー小説が続いたとです。

今回は深緑さんの本ばってん
以前読んだ「戦場のコックたち」とはまるで違う作風に戸惑ったばってん
やっぱし定評ある深
緑さんの力量が発揮されたファンタジー小説やったです。

お話は
女子高校生の深冬の曾祖父は書物の蒐集家やったとです。
ある日、膨大な書物が納められとる「御倉館」から本が盗まれたとです。
その日から「御倉館」の本ば盗んだ泥棒には本の呪いが・・・・。

物語の中では5冊の本が盗まれるとばってん
それぞれに違う5話の世界の中で本泥棒ば探す深冬が引き込まれて行くとです。

本の中の本の展開に頭がこんがらがって来た人には
読み直してみるとばオススメします(笑)。
面白かです。




 

 

 


読 「スキマワラシ」 恩田 陸

2021-01-10 09:57:00 | 棚の上の本

スキマワラシ 恩田 陸

恩田さんの新作でこの題名やけん楽しにしておったばってん
こじんまりとしたファンタジー物語に ウ~~~ン(笑)

古物商ば営む兄ば手伝う弟は物に触れると過去が見えると言うありふれた設定と
廃墟現場に現れる謎の少女と兄弟たちとの繋がりへの無理やり感と
スキマワラシと呼ばれた存在感の無さとが相まって
いつもの恩田ワールドには浸れない物足りなさば感じたとです。

スンマセン オイの感想でした。


さんみつトリオ

2021-01-10 08:36:54 | すらごと日記

去年の夏、2人の友がオイの店に来ると言うとです。

「こげん時、よかとかい?」
「よかよか!オイたちは3人やけん さんみつトリオたい!」

オイは何がよかとか分らんばってん一緒に飲んで食べて行くうちに
いつの間にかオイの気分も「よか よか」になっていったとです。

家ば出る時、家内から「大丈夫とね?」と言われてホントは少し不安だったオイ。
ばってん
酒ば飲み時間が経つにつれ
久しぶりに嬉しくて楽しくなってきたら胸が詰まってきたとです。

その後、店ば出て
「さぁA子ちゃんとこに行くばい!」と友が誘った店は
小学校から中学まで同級生やったA子ちゃんのスナックです。
ふらふら歩いて6~7分
1人で黙々とやっとる自宅兼スナックは
飲み放題・歌い放題 おひとり様2000円(同級生価格)
おつまみは家庭料理と季節の果物と乾きもの多種・・・
いつも申し訳なかと思いつつも甘えております・・・・"(-""-)"。
だけん白菜の漬物が少し塩辛かとも言えんとです(笑)

そんで、今もオイたち以外あんましお客さんは来ないA子ちゃんのスナックで
「さんみつトリオ」の青春歌謡ば歌う宴は続いておるとです。

そいにしても
日々の暮らしに窮することも無か
脳天気に忘年会ばしとった政治家がどの口で
時短営業ば守らんやったら処罰検討と言うとかい!
国会議員の誰一人もボーナスば返上しますと言わんとも情けなかばい!
そんで

連日、政策ば批判するだけのコメンテーター達の言葉も
ワイドショーで感染者数ば驚愕の表情で語る司会者たちも
オイの心には少しも響いて来んし不愉快になるとです。

旅行も外食も、リスクが伴うとは仕方のなかとばってん
それでも来店いただくお客様には
本当にありがたかと思う気持ちと
お客様とスタッフの安全ば願う気持ちが重く心にのしかかるとです。

     今はワクチンの効果ば願うだけとです。


そしたら、どうでもよか「さんみつトリオ」です。
       撮影 A子ちゃん



 

   遅くなったばってん 今年も よろしくお願いします。

 


読 「ただいま神様当番」 青山 美智子

2020-12-19 07:57:47 | 棚の上の本

やっぱ読んで楽しくなる本はよかです。

お話は
毎朝、バス停に並ぶお互いに見知らぬ五人のところに神様が現れて
それぞれに神様の願い事ば叶える「神様当番」ば命じられるとです。
ばってん
それば断ると腕に大きく書かれた「神様当番」の文字が消えんとです。

無理だと思いながらも何とか自分の考えで動きだす5人が
ようやく神様の願い事ば叶え「神様当番」の文字が消えた時
5人の生き方は変わって行くとです・・・。

読後感、良かったです。

ばってんオイに神様当番が回って来たらどげんしょうか?・・・・・(笑)