やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

大震災と人付きあい

2015-03-11 | 環境
311から4年目。ラジオJ-WAVEで特集を組んでいて、
4年間を振り返っていた。たまたま聞いたのが社団
法人RCF復興支援チームの藤沢烈さんという方。

復興庁に当初から加わり、現在は復興コーディネー
ターとして活躍されている、という紹介がある。


中央が藤沢烈さん。

興味深かったのが人付きあいのこと;

"復興感"という数字があります。震災前と比べて
人付き合いが減った人は数字が低く、30%以下。

逆に減ってない人/増えた人は60%の復興感があ
ります。周りが進み、自分は取り残されている気
持ちを持ってしまうのでしょう。

人付きあいが減ると、復興してない、って感じるとする
なら、ハード面の整備が進むにつれ、感じ方の差が大き
くなる気がする。



神戸淡路震災20年目に関するNHKの番組でも、人と
のつながりが多くなったら、復興感というか幸せ感を
もちやすいということを報じていた。

死に別れた子供のことも、みんなが悼んでくれている
から、多くの人のなかに生き続けていると感じること
ができる、といった母親の紹介もあった。

心の問題が大きいことをあらためて実感する。そして
人付きあいのことは、なにも被災した人だけの話でも
ないって思う。

エバレット・ブラウン湿板光画展 in 三溪園

2015-03-06 | photo
エバレット・ブラウンさんは湿板写真展を精力的に
開いている。去年見に行った限りだけど「日本の面
影展」
、「「壱分ノ壱展」とあって、今年は横浜三
溪園




彼が湿板写真という江戸末期の撮影方法で撮りたい
日本がきっとたくさんあるんだろうけど、この撮影
は時間がかかるから、epa通信社日本支局長を辞め
はったことが撮影に拍車がかかってる気がする。

撮影して、その場で現像。1時間は優にかかるので
は。三渓園を撮りはったものを、三渓園で展示して
いるから臨場感が高い。10数点。



写真を確認しに、現場に行くことが可能だから。と
いっても入れないところも多いw 三渓園内を自由に
撮ってよかったそうだ。

いつの時代なんだろう。三渓園が作られ、建物が移
築されたのは明治期だけど、江戸より昔からの建物
もある。そんな古い建物を古い撮影法で撮る。

時間の感覚が不思議になる。写真はある意味永遠の
記録だ。人も建物も有限なのに、無限のような錯覚
になる。写真には人が写されてないからなおさらだ。



三渓園内は梅の季節。まだまだ咲いていない木も多
い。スタッフに伺うと、奥のエリアが見頃とのこと。

エバレットさんの写真はこの冬撮ったものが多いそう
だ。違う季節の三渓園を次回見てみたい。3/9まで。
写真はこちらから。

モニカ=ソスノフスカ・日本初個展「ゲート」

2015-03-04 | art
ポーランド生まれでワルシャワを拠点に活動するモニカ・
ソスノフスカの日本初個展が、銀座メゾンエルメス8階
開催中。3/31まで。

原寸大のゲート=門に、力を加え歪めて着色してから、
天井から吊るされている。実際のゲートを加工したの
ではなく、同じゲートの制作を発注するそうだ。



彼女は実在の建築をモチーフにするそうで、壁、階段、
ファサード、窓、廊下などを断片的に取り出し、造形を
ユニークな彫刻に換えていく。



初来日の時、銀座メゾンエルメスの空間を下見して、今
回はゲートにしようと決めはったそうだが、なぜゲート
だったんだろう。

空間のサイズも影響しただろうが。ポーランドの街を見
回りながら、東京に持って行きたいゲートを物色したの
だろうか?膨大なスケッチ、写真もしくは記憶のストッ
クの中から選んだんだろうか。



ゲートは人のための建築物から、水門やダムのゲートと
いった水から、電子回路のゲートといった電流のための
ゲートなどさまざまな世界で使われている。

共通するのは、開閉することによって出入りをコントロ
ールすることだろう。



大人になると門をよじ登る経験がはるかに少なくなって
いる。子供のころは、門や柵をよく乗り越えたものだ。

見慣れたゲートというか、何気なく通りすぎているゲー
トをちょっと意識するようになる。