やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

生誕三百年 若冲と蕪村展

2015-03-29 | art
若冲と蕪村は1716年生まれで同い年、そして今年が
生誕300年とくれば、両者の企画展はキュレイターと
しては狙いたいものかもしれない。

この企画を射止めたのは資金力のありそうなサントリ
ー美術館。
本業が好調だし、今回スポンサーは1社の
三井不動産だけ(ミッドタウンがらみ)。

たぶんサントリー美術館財団がほとんど費用を負担し、
読売新聞社の力を借りて開催したのだと推測する。たと
えば図録の立派なこと。400ページで1.7kg!(3000円
は良心的)



若冲といえばアメリカのジョー・プライスコレクション
だけど、そこからも海外からも1点もないし、静岡県立
美術館の升目描き『樹花鳥獣図屏風』もない。

そのかわりではないけど、若冲・蕪村に強いMiho Mu-
seumと組んで、このあと巡回するのね。だからMihoの
名品がいくつか来ている;



伊藤若冲「象と鯨図屏風」と蕪村「山水図屏風」が並ん
で展示;



それに加え国内で借りまくった結果(けっこう個人蔵も
多いのね)若冲と蕪村だから入りきらない。なので2ヶ
月の会期(5/10まで)にざっと2回の展示替えというか、
3回行かないと全部が見れない仕組み。

最近流行りだなぁ。昨秋、京都国立博物博での「鳥獣戯
画と高山寺展」
でも前期、後期の2回展示だったので、半
分は見れなかった。ついに3分割。

若冲の版画もよかった。


雪竹に錦鶏図

蕪村の素朴絵というべき俳画もよかった。


奥の細道画巻(部分)


「学問は」自画賛 

来年(2016年)には、東京都美術館で「伊藤若冲展」が
開催されるそうだし、若冲人気が盛り上がりそう。