持続可能な国づくりを考える会

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笠松和市氏 学習会のご報告

2009年07月28日 | 学習会
7月19日に、2009年度の第4回 連続公開講座が開催されました。
会場は新横浜・日産スタジアム内の研修室で、今回も一般の方々が多くご参加くださいました。
実際の政治の現場で活躍されている、議員の皆さんにもご参加いただきました。



今回は講師に、徳島県上勝町長の笠松和市氏をお招きし、「日本の現状と世界の展望」を大いに語っていただきました。

上勝町では、「21世紀 上勝の基本構想」として、5つのテーマを柱とした「環境倫理に基づく持続可能なまちづくり」を目指しています。

・将来世代の公平性
・生物と人間の共生
・安定した経済の雇用
・情報発信と直接交流
・全ての活動を人づくりに活かす

ここで強調されていたのは、すべてが「真・善・美」をベースに行われなければならないということでした。
この「真・善・美」は、人間にとっていちばん大切で、もちろん政治家にとってもそうだと、と仰っていました。




筆者が最も印象的だったのは、上勝町の子どもが描いたごみの絵です。
そこには、空き缶や空き瓶、その他さまざまな資源ごみの絵が、それぞれに分れて描かれていました。
都心に住む子が「ごみの絵を描いて」と言われたら、おそらくごみ袋やごみ箱、ごみの集積場などを描くのではないでしょうか。
上勝町ではごみは34分別にするというルールがあります。
地域で分別が「当たり前」になっているから、子どもたちも当然のようにそのような絵を描くのでしょう。
それは大人がきちんとルールを守っている姿を見ているからに他なりません。
 
 (映像からの写真なので、画像が荒くて恐縮です↓)



「持続性を高めるには発想を変えること。欲しい人の所へ必要な物がいく仕組み、新しい物は不足分だけを作る仕組み、環境に良いことをしたら得をする、という仕組みを作ること。」
この仕組みとは、イコール法律のことです。
町長さんは、不法投棄をした人が得をする、現在の「リサイクル法」を「悪法」であり、ごみを回収した人が得をする「資源回収法」の制定こそが、重要だと仰っていました。
無駄・浪費を無くし、幸せな生活を…町長さんのこの言葉は、皆が求めていることだと思います。

会員の中島利行さんからは、当Blogに以下のコメントをお寄せいただきました。
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●笠松町長の「生き方」「大きな志」に感銘しました。
・人は何を追い求めるか?金か?物か?利便性か?健康か?真・善・美か?→健康と真・善・美だ。教育革命が必要だ。
・日本の現状は経済、環境、福祉、教育、文化のすべてが悪循環社会に陥っている。これを好循環社会へ発想を転換すべきだ。
・浪費やムダを無くすゼロウエイスト政策で、2020年までに焼却埋め立てをなくす努力をする(資源回収法の制定)。等々---
●緻密な政策と実行力に感銘しました。
・政策の立案が対策中心ではなく発想の転換に立脚しており、しかも実行力が伴っています。
たとえばゴミの焼却ではなく有価回収という発想やごみの34分割という発想と実行です。
・再利用政策のためにまずリユース拠点(くるくるショップの運営)をつくっています。
・いろどり農業では第三セクター(株)ほか3社を設立し代表取締役に就任しています。
(ここでは生産の主体である高齢者が収入を得てまた生き甲斐を感じています。第三セクターもしっかり利益を出しています。
現代日本にもこういう人がいるのかと感銘しました。
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詳細は、映像と音声を頒布いたしますので、ぜひお求めください。
笠松和市氏 講演会 DVD 2,500- CD 2,000- (送料込の頒価です)

お申し込みは――こちらから――お願いします。
もしくは、事務局宛て(jimukyoku@jizokukanou.jp)に、郵便番号・住所・氏名をご連絡ください。

ご多忙の中、笠松町長は懇親会にもお付き合いくださいました。
率直な意見交換の折、「素直な言葉は世界をつなぐ」と仰っていました。



町長さんの熱の入った素直な言葉が、世界をつないでいくことを願っております。
今後も、当会の運営委員として、ともに活躍していきたいと思います。
参加者の皆様、お疲れ様でした。