ちいチャンが小さい頃、家には2種類の傘がありました。
布の傘と紙の傘です。
紙の傘は、蛇の目傘と名前がついていました。
蛇の目傘は、骨が竹で出来ていて、その上には紙が貼ってあります。
紙の上は、なにか雨がはじくような工夫がされているようでした。
傘は、玄関に置く時は、持ち手を下にして置きます。
濡れた時は、開いて干して乾かします。
ちいチャンは、蛇の目傘って、なんだか油っぽいような気がします。
蛇の目傘は、古くなってくると、骨と骨の間が破けてきます。
蛇の目傘は重いので、両手で持ったり肩にのせたりしてさします。
近所に折り紙の好きなおばさんがいました。
おばさんの家のテレビの上には、小さな蛇の目傘が飾ってありました。
おばさんは、おじさんが吸ったタバコの空き箱で、蛇の目傘を折ったの
だと言いました。
とてもかわいい、素敵な傘です。