健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

全盲者数

2017-08-11 08:30:33 | 研究
世界の全盲の人々の数は、人口増加と高齢化に伴って、現在の約3600万人から2050年には1億1500万人と約3倍に増加する可能性があるとする研究論文がThe Lancet Global Healthに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。眼鏡やコンタクトレンズ、手術などによる視力矯正が行われていない中程度から重度の視覚障害者の数も、同期間に約2億1700万人から5億8800万人と3倍近くなる可能性があるとも。論文によると、影響を受ける大半はアフリカやアジアで暮らす人々だそうです。研究では、世界188か国から収集したデータを基に調査。各人口集団あたりの全盲の人々の割合は、1990年の0.75%から2015年には0.48%に減少したと結論。また、中程度から重度の視覚障害者の割合も、同期間に3.83%から2.90%に低下。一方、人口増加や高齢化が進む中、視覚障害を抱える人の数は増え続けているそうです。視覚障害の大半は、高齢者に認められるからだそうです。今回の推計は、国連による人口予測を基にしたもので、診断や治療、医療制度の向上による影響は考慮していないそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3137988
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欧州南部で熱波

2017-08-10 08:30:45 | 研究
欧州南部は先週末、広域で熱波による記録的な暑さに見舞われたそうです(AFPBB NEWS)。8月に入ってイタリアとルーマニアで少なくとも5人が異常気象の影響で死亡したほか、イタリアでは6日、暴風雨のためさらに3人が死亡。農作物への被害も広がっているそうです。例年にない高気温は、スペイン、ポルトガルから南仏、バルカン諸国、ハンガリーまで広い地域で過去最高を更新し、各地で40度超えの日が続いているそうです。干ばつも深刻化。7月にも熱波の襲来で山火事が発生し60人が犠牲となったポルトガルでは、今も影響が続くそうです。イタリアでは、今回の熱波に「ルチーフェロ(Lucifero)」の異名が付けられたそうです。聖書に由来する、地獄の業火で焼かれたとされる堕天使・悪魔の名だそうです。病院に搬送される患者数は例年より15~20%増加。NaplesのあるCampania州では8月4日に、湿度なども相まって体感気温が推定55度という猛烈な暑さとなったそうです。農作物への被害は数十億ユーロ(数千億円)に上るとの試算も。イタリア産ワインは15%、オリーブは30%の減産となる見通しだそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3138407
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香港で夏インフルエンザが流行

2017-08-09 08:30:37 | 研究
香港で、夏のインフルエンザの流行がピークを迎えているそうです(AFPBB NEWS)。香港衛生署(Department of Health)が8月5日に発表した情報によると、今年5月5日から8月3日の間、インフルエンザ関連の深刻な事例が合計458件報告され、このうち少なくとも計315人が死亡したそうです。同署の統計よると、報告された458件のうち、成人が439件、未成年者が19件。死亡した315人中では、成人が312人、未成年者は3人。最新のモニタリングデータによると、現地でインフルエンザの流行状況は最近1週間では下落しているものの、いぜんとして高レベルを維持しており、今後も同じ状態が続くと推測されるそうです。インフルエンザの流行により、香港の公立病院の医療サービスは飽和状態が続いているそうです。香港病院管理局(Hospital Authority)が発表した公立病院救急サービスと内科の入院ベッド使用率の最新の統計によると、公立病院の救急室が対応した初診患者は、8月4日の1日だけで計5137人に。このうち、キリスト教連合病院(United Christian Hospital)は443人に。また、深夜零時時点の入院病棟の割合も高く、博愛病院(Pok Oi Hospital)では117%にまで達したそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3138424
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糖分摂取と精神衛生

2017-08-08 08:30:25 | 研究
糖分は歯やおなか回りに良くないだけでなく、心の健康にも悪影響を及ぼす可能性があるとの研究結果がScientific Reportsに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究は、英国で実施された長期調査の被験者8000人以上が自己申告した糖分摂取量を、被験者の心理状態と照らし合わせたものだそうです。調査では、公務員を被験者として1985年から1988年まで経過観察を行った後、数年ごとに質問票への記入を求めたそうです。そして、糖分摂取量と不安神経症やうつ病などの「頻度の高い精神障害(CMD)」との関連性を調査。その結果、甘い食べ物や飲み物の摂取量が多い男性ほど5年後にCMDを発症する確率が高くなることや、男女ともに精神衛生への全般的な悪影響が認められることが分かったというもの。したがって、糖の摂取量を減らすことは、精神の健康増進に関係する可能性があると結論。ですが、今回の研究は、糖分摂取量が自己申告であることや、アルコール飲料からの糖分の摂取を考慮していないことなどの問題があるという指摘も。他の専門家からも、この主張を疑問視する声が上がっているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3137344
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欧米男性の精子数

2017-08-07 08:30:32 | 研究
北米、欧州、オーストラリア、ニュージーランドなどの男性の精子数が40年で半減したとの研究結果がHuman Reproduction Updateに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。1973年~2011年に実施された過去の研究185件で収集された男性4万3000人近くのデータを再調査した結果、精子濃度の著しい低下が明らかになったというもの。精液1ミリリットル当たりの精子数が同期間に9900万個から4700万個へと52.4%減少したと説明。なお、この減少後の数字は、世界保健機関(WHO)が最低基準限度値とみなす1ミリリットル当たり1500万個を上回っているそうです。また精子濃度が1500万個未満でも、必ずしも不妊症になるとは限らないそうです。また、過去に行われた研究件数こそ少ないが、南米、アジア、アフリカなどでは、精子数の有意な減少はみられなかったとも。少子化の危機とは別に、精子数の減少は、農薬中毒などの環境要因や、ストレス、喫煙、貧しい食生活などの生活要因に起因する潜在的な健康問題を反映していることも考えられるそうです。精子数の研究をめぐっては論争が続いており、これまでに行われた多くの研究でも「減少している」と主張するものと「していない」とするものとで結果が分かれていたそうです。今回の研究では、潜在的な外的影響(交絡)因子の排除を目指したそうです。不妊問題のための研究で採用された男性らのデータは除外し、精子濃度を「血球計算盤」と呼ばれるよりハイテクな機器で測定した研究結果だけを使用したそうです。これにより、比べることのできない異なる技術を用いて測定されたサンプル同士を比較するという問題は回避されたそうです。一方で、外部の専門家らは結果については慎重な判断が必要と注意を促しているとも。

http://www.afpbb.com/articles/-/3137185
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遺伝子編集でイヌの筋ジスが改善

2017-08-06 08:30:59 | 研究
遺伝性疾患「デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)」を発症したイヌの症状を、遺伝子編集技術を用いて改善させることに成功したとの研究結果がNature Communicationsに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。筋力を低下させ、寿命を縮める疾患のDMDは、人の場合では、出生男児5000人に1人の割合で発症。このDMDを発症したイヌに治療を1回施したところ、症状が2年間抑えられたということです。大型哺乳動物の治療の成功は、人のDMD患者の治療法開発に向けた大きな一歩に。DMDは、健康な筋肉の維持に必要なタンパク質「ジストロフィン」の生成が遺伝子変異によって妨げられることで発症。研究チームでは、イヌのジストロフィン発現を回復させるために、新しいタイプの遺伝子導入療法を開発。短縮型のジストロフィン遺伝子「マイクロジストロフィン」をDMDのイヌに注入。ジストロフィン遺伝子は人の体内における最大の遺伝子の一つで、その長さは230万塩基対に及ぶ。しかし、その大きさから、これまでは病原性を取り除いた空のウイルスを「運び屋」として使い、修正した遺伝子を患者に届けることが困難でした。今回の治療を施したイヌは、筋機能の顕著な回復が認められ、修正遺伝子の注入後2年以上にわたって臨床症状が安定していたそうです。DMDを発症した男児の場合、生後1年以内に筋力の低下が現れ、15歳までに車いす生活を余儀なくされるケースが多いとされています。また、筋肉の消耗や呼吸および心臓の障害などを引き起こし、患者の大半が40歳代までに亡くなるとされています。

http://www.afpbb.com/articles/-/3137055
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iPS心筋

2017-08-05 08:30:46 | 研究
iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した心臓の筋肉(心筋)のシートで重い心臓病患者を治療する臨床研究を、大阪大学の特定認定再生医療等委員会に申請したという発表がありました(YOMIURI ONLINE)。同委員会と厚生労働相の承認を得た後、来年前半にもiPS心筋移植を始めたいということです。もちろん、iPS細胞を利用する心臓病治療の申請は初めて。申請は7月20日付。計画では、iPS細胞を心筋細胞に変化させて直径数センチの円形シート(厚さ0・1ミリ)に加工。心筋梗塞などが原因で心機能が低下した重症の虚血性心筋症患者の心臓に貼り付けるというもの。移植後は1年間にわたって安全性や心機能の改善効果を調べるそうです。研究には、協力する京都大が備蓄するiPS細胞を使用。京大が健康な人の血液細胞から作製したもので、患者自身から作るよりもコスト削減や期間短縮が可能となるそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20170721-OYT1T50065.html
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平均寿命の都道府県格差

2017-08-04 08:30:36 | 研究
平均寿命や健康寿命の都道府県格差が2015年までの25年間で拡大したという研究結果がLancetに発表されたそうです(YOMIURI ONLINE)。この研究は、国の人口動態調査などを使い、1990年と15年の平均寿命や健康寿命を分析したものだそうです。その結果、平均寿命は全国で、90年の79歳から15年は83・2歳に延びた。都道府県別にみると、90年は最も長い長野県(80・2歳)と最も短い青森県(77・7歳)で2・5歳だった差が、15年は最長の滋賀県(84・7歳)と最短の青森県(81・6歳)の間で3・1歳に広がっていたというもの。一方で、医療費や医師数は格差拡大と明確な関係はみられなかったとも。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20170725-OYT1T50075.html?from=ycont_top_txt
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脳の「掃除細胞」

2017-08-03 08:30:30 | 研究
人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から、脳内の不要物を取り除く免疫細胞を作製することに成功したと先日発表がありました(YOMIURI ONLINE)。アルツハイマー病などの治療に役立つ可能性があると。この免疫細胞は、脳内の「掃除細胞」として知られるミクログリア。アルツハイマー病の原因とされる「アミロイドβ」などの異常たんぱく質を食べ、発症や進行を抑える働きがあると考えられている細胞。人のiPS細胞から、ミクログリアのもとになる免疫細胞と、神経細胞の2種類を作製。これらの細胞を混ぜて培養するとミクログリアに変化し、試験管内でアミロイドβを食べることも確認したそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20170723-OYT1T50011.html?from=ycont_top_txt
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血液1滴で13種のがんを早期発見

2017-08-02 08:30:31 | 研究
国立がん研究センターなどは、血液1滴で乳がんなど13種類のがんを早期発見する新しい検査法を開発し、臨床研究を始めるそうですと発表がありました(YOMIURI ONLINE)。これは、国立がんセンターの研究倫理審査委員会が7月中旬に実施を許可したことを受けてのものだそうです。早ければ3年以内に国に事業化の申請を行うとも。一度に複数の種類のがんを早期発見できる検査法はこれまでなく、人間ドックなどに導入されれば、がんによる死亡を減らせる可能性が。検査法では、細胞から血液中に分泌される、遺伝子の働きを調節する微小物質「マイクロRNA」を利用。がん細胞と正常な細胞ではマイクロRNAの種類が異なり、かつまいくろRNAは一定期間分解されない特徴を持っています。これまで、がん患者ら約4万人の保存血液から、乳房や肺、胃、大腸、食道、肝臓、膵臓など13種類のがんで、それぞれ固有のマイクロRNAを特定。血液1滴で、がんの「病期(ステージ)」が比較的早い「1期」を含め、すべてのがんで95%以上の確率で診断できたそうです。ちなみに乳がんは97%だったとも。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20170724-OYT1T50007.html?from=ycont_top_txt
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