music wind 

音楽を通してたくさんの人との出会いや心のふれあいをかいてます。

発表会 3

2007-09-06 20:43:52 | 今日の音楽セッション
小学校入学と同時にピアノを習いに来始めた自閉症の女の子がいる。
その子ももう中学2年生になった。

今までの発表会ではたくさんのお客さんの前での演奏、レッスン室とは違う舞台での演奏・・・など環境でが変わった中での演奏は難しく、私と一緒に連弾をして楽譜を見ながらの演奏だった。

その子も心身共に成長し、”もう大丈夫だ!”と確信した私は
「今度の発表会は暗譜して、1人で弾くんだよ」と伝えた。

不安な表情を見せるどころか明るい声で「はあ~い!」と答えた彼女はものの見事に堂々と演奏した。

途中つっかえることもなく、おじぎもばっちり決めて。ほんとかっこよかった。

継続は力なり。をまた強く思わされました。殆ど家での練習を行わない彼女は我が家に来たときだけ、鍵盤に触れている。毎回のレッスンはとても地味なもので指づかいや色んな音符を上手く弾けるようになるまでコツコツ弾いていく。

でも、8年も継続したら両手で違う動きはもちろんのこと、フォルテやピアノ(強い音や柔らかい音)・・・10本の指はあらゆる表現力を奏でることの出来る素晴らしいものになった。
習い始めた頃は、指の分化が出来ていなくて、指遊びをするのも大変だった(笑)。

発表会はそれぞれの成長を見ることが出来るんだなあ。

その子は、他の場面でもリズム感の良さや敏感な感性を出してくれた。

他のこどもたちが色んな楽器を使ってドレミの歌を演奏すると、楽しそうな演奏に引き込まれて、途中から元気に一緒に歌って会場を楽しくしてくれました。

極めつけは私らが連弾で演奏した「カルメン」を弾いているとき。だんだん音楽が盛り上がって来て最後のクライマックスになってくるとそのリズムに合わせて手拍子をしてくれた。
それもちょうどよいタイミングで!

まるでニューイヤーコンサートでアンコールのラディッキー行進曲を演奏したときに会場のお客さんが一緒に手拍手をしてくれるような感じでした(笑)。

ピアノが下手くそな私にとってはとても気持ちよく、とてもいい気分で弾かせてもらいました。

手伝いに来ていた妹がいった言葉が印象的でした。
「音楽を聴いていて拍手したい気分だなあ~。歌いたい気分だなあ~。と思っていたときにちょうど○ちゃんが、行動に起こしてくれた。会場のみんなの気持ちを代弁してくれたみたいだった」




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