音楽を感じる力

ある障害を持った子のレッスンで。

情熱大陸が好きで毎回、私のピアノに合わせて鈴やジャンベなどを鳴らしながら歌ったり踊ったりしている。

情熱大陸の曲を聴いたことのある人は分かるかもしれないが途中の中間部分は少し曲調が変わってメロディーが流れる曲調になっている。

その子は曲調が変わると、演奏方法を変える。
縦に振った激しいリズム打ちから、少し横に揺らしたように変化するのだ。

もちろん、私は何も言ったり促したことはない。
その子が自分で何か違いを感じて雰囲気を変えているのだ。

すっご～い、と思った。

そしてまた初めのリズムカルな音楽のテーマに戻ると、初めと同じような激しい縦のリズム打ちに戻って演奏している。

全体の雰囲気を感じ取りながらも、細かいリズムの動きや違いをとても繊細に体で感じてそれを表現しているのだ。

私もその子の動きや呼吸に合わせて、微妙にテンポや強さを変えながら一緒に音楽を共感しながら演奏した。

ややもすると、細かい表情や動きの変化には気づきにくいのだが、変化に気づき、タイミング良く音楽を提供したり声がけが出来ると「やったあ！　」って感じです。

ピアノを弾きながらも常にアンテナを張り巡らしていることが大切なのである。

ああ～もっとピアノが上手くなりたいなあ～。