フィクション『同族会社を辞め、一から出直しオババが生き延びる方法』

同族会社の情けから脱出し、我が信ずる道を歩む決心をしたオババ。情報の洪水をうまく泳ぎ抜く方法を雑多な人々から教えを乞う。

似ているもの

2019-10-09 23:20:58 | 美しく生きるという事

私はよく持ち帰り仕事をするが、

(悪名高きさる業界ならではの)

シコシコ手を動かし動かし、

出来上がっていくものを見て、しみじみ、

『上手に出来てるな~私って天才かも』と思う。

好きなわけではないが、上手く出来るのである。

作り方を見ただけでどうやれば良いのかが分かってしまうのである。

しかし、行程が多すぎる。

モチベーションを維持するのが非常に困難だ。

故に、嫌いなのである。

 

この、行程が多すぎる……と言う点で、何かに似ていると感じた。

ははあ、それは、引っ越しだ。

クローゼットの中にぎっしり詰め込まれたモノモノモノ。

出しても出しても減るどころか尽きることがないくらい出てくる。

うんざりする。

やめたくなる。

お金なら大歓迎なのにね❗

 

それでも時間をかければ終わるのだ。

私はいつも一時間位で終わらせたいと考えている。 

しかし、現実はとてもじゃないが無理。

あ、息切れがする……

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夏の記憶と残像

2019-10-06 22:17:24 | 美しく生きるという事

パプリカという歌がはやっていて、巷の子どもたちは夢中になって踊っているようです。

私は大人ですので、踊りに夢中というより、

その歌詞や世界観に浸っています。

大人になった、昔の子どもたちが出会ったのは、

自分の生き霊ですね。

子どもたちは楽しそうに遊んでいて、いつの間にか仲良くなった子どもは自分なんですね。

大人になって懐かしくなってその場所を尋ねると、相変わらず子どもの姿をした自分がいました。

 

こないだ近くの公園を散歩していたら、向こうから男性と男の子が歩いてきました。

男の子は野球のユニフォームを着ていて、きっと練習からの帰りと思われます。

男性は男の子に話しかけていました。

「お父さん……するから……」はっきりは聞き取れませんでした。

なんか、優しい言い方でした。

男の子は、肉まんだかあんまんだかをほおばっていて、お父さんの話なんか耳に入っていない様子でした。

若いお父さんでした。

このお父さんはついこないだまで少年だったはずです。

自分がユニフォームを着て練習に行っていたのです。

そしてお父さんと一緒に家に帰ったのです。

それが、今は自分がお父さんになって、息子におやつを買ってやり、一緒に家に帰っているのです。

このお父さんはきっと不思議に感じているでしょう。

こいつは俺だ。俺がおやつをほおばっているんだ。

だけど、自転車を押しているのは自分でした。

俺はいつこんなに大きくなったんだ?

自分が子ども時代の自分とサヨナラするのはきっとさみしいことでしょう。

 

だから、会いたくなります。

そこにいたはずの自分に会いたくなります。

だからみんな会いに行くのです。

 

 

 

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子ども

2019-10-01 21:55:11 | 美しく生きるという事

生まれたては、健康であれば男でも女でも良い、

と願っていたのが、

そのうち、こうなってほしい、ああなってほしい、

うちのコが良ければ他のコは良いわ、

とか、他のコに負けなくないとか、

他人の子どもと比較するようになってしまう。

正解はないから、他人と比較するのは馬鹿げているのだが、

まるで持ち物を競うように、

どっちが優れているか比べてしまう。

だから、

差がつかない時代がずっと続けば良いのに。

ただ、健康でそこに存在していることが喜びなら良いのに。

いつの間にか当たり前になってしまうんだよね。

それが悲しい。

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