フィクション『同族会社を辞め、一から出直しオババが生き延びる方法』

同族会社の情けから脱出し、我が信ずる道を歩む決心をしたオババ。情報の洪水をうまく泳ぎ抜く方法を雑多な人々から教えを乞う。

お湯に浸かるとき

2019-11-09 09:19:17 | 美しく生きるという事

一日の労働を癒す。

人間関係の中で荒みきった心とくたくたになった身体を、

湯の中で解きほぐす。

ああ、それはまるで睡眠のようだ。

ああ、気持ちいい。温かくてお布団のようだ。

ついつい眠ってしまい、湯面に鼻先を突っ込んで、ぴちゃんと飛沫が上がり、

驚いて目が覚める。

『ここはどこだろう?どこだ?温かいな…』

……お風呂だった……

ああ、まだ私はお湯に浸かっていたのか。

さすがにいつまでも浸かっているわけにはいかない。

この後には人生最大のお楽しみ、『睡眠』が待っているのだから(最近オババの一番の楽しみは、寝ることです)。

あーあ、出たらなんとなくゾクッとするし、身体拭かなきゃいけないし(オババはこの行為が好きではありません。なかなか水気が取れないからです)。

面倒だな~。

ぶつくさ心の中で呟きながら(口にしたら、きちがいっぽくてそれはイヤ)、湯からあがるのですが。

洗面所にはまだ暖房を入れていないので、お風呂場の中で身体を拭きます。

そっちの方がいくらかあったかいからね。

水気が取れれば暖房のない洗面所でも耐えられるけどね。

そしてやっと睡眠へ辿り着くことが出来るのです。

 

湯に浸かっているとき、ここはどこだと思うというのも何だけど、

もしかしたら極楽かもしれないと思ったりして。そしてそれは本当に極楽につながっているのかも。

本当に寝ちゃってお湯の中にすべりおちたら私はどうするかな、と考えます。

あわててバチャバチャして溺れ死ぬかな。

あわてながらも心の中で、『ここは浴槽なんだから、落ち着いて、動きを止めて、お湯の外に顔を出しなさい』

という命令を湯に沈んでいる自分に下すことが出来るだろうか?

ああ、さすがにそれはまだないです。

しかし、お風呂と言うのは本当に極楽です。

だからなかなか出られないんだよね。

特にぬるい湯にはご用心。

入った瞬間は熱いくらいだけど、そのうちなじんで、今度はぬるく感じられて、

出ると寒いから出られなくなる。

これだよね。

だから、まあ、熱いくらいのお湯がいいのかもね!やけどしない程度のね。

 

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1 コメント

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いつか (黒にし)
2019-11-09 14:15:01
温泉に行こうヾ(〃^∇^)ノ
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