唐獅子の置物を見たり、唐獅子牡丹の絵柄は見たことあるけど、どういったものか、つい最近まで考えたこともなかった。今回江戸象牙根付の中の唐獅子を
ネットオークションに出品するに当たり調べていて、なるほど!!
今日はそのウンチクを語ります。
唐獅子は古代オリエントやインドのライオンをもとにした想像上の動物です。
中国大陸から直接わたってきたのが唐獅子、朝鮮半島を経てきたのが狛犬、そして中国から沖縄に伝わったのがシーサーとなったそうです。
奈良から平安時代に遣唐使や留学僧によって持ち込まれ、そのころの獅子頭が正倉院に宝物として保存されています。
では唐獅子牡丹はっていうと、
臨済禅・黄檗禅公式サイトの法話の中で見つけました。
左甚五郎(ひだりじんごろう)って聞いたことありますよね。
京都東山の南禅寺に、左甚五郎の手による両面透彫の欄間があり、その図柄が「牡丹に唐獅子、竹に虎」です。
百獣に君臨する王、獅子にもただ一つだけ恐れるものがあり、それが獅子身中の虫。
体毛の中に発生し、増殖し、やがて皮を破り肉に食らいつく害虫は、牡丹の花から滴り落ちる夜露にあたると死んでしまうんだって。
そこで獅子は夜に、牡丹の花の下で休み、そこが獅子にとっての安住の地となります。
「あなたにとって、より所となる安住の地は何処ですか」という問いかけだそうです。
竹に虎、これも同様で、虎の敵は象、象は竹藪に入れないし、もし仮に入れても象牙にヒビがはいります。
こうして虎には竹薮が何よりの安全地帯であり、依所となります。
うちのギズモそっくりの唐獅子、手元においておきたくなります。
同時にフクロウと蛙も出品中です。