民進党は消費税増税で社会保障充実、低所得対策に軽減税率導入、デメリット対策富裕税導入・法人税現状維持

2017-08-27 12:02:10 | 政治

 9月1日投開票の民進党代表選、前原誠司、枝野幸男、どちらに決まっても余り期待していない。若手から立候補に期待がかかっていたとかの玉木雄一郎が間違えて代表になるよりはマシかもしれない。

 「幹事長代理として代表や幹事長を支える立場であったので、代表や幹事長が辞めた後に行われる代表選挙に自分が出るのは筋ではないと思っている」(NHK NEWS WEB)などとトンチンカンなことを言っているようでは期待などできない。

 蓮舫と路線を同じくして執行部入りしたなら、路線を引き継いで立候補することはあり得るし、路線が違いながら、挙党態勢を築く必要上から請われた執行部入りなら、2016年9月2日の前回代表選に自らの政治を掲げて立候補している以上、再度の挑戦ということもあり得る。

 「自分が出るのは筋ではない」と言いながら、「『新しい世代で頑張ってほしい』という声も頂いており、いろいろな要素を考えながら、最終的に判断したいと思う。現時点では白紙だ」(同NHK NEWS WEB)と立候補の可能性をちらつかせて色気を示しているが、と言うことなら、玉木雄一郎の「筋」なるものは一つの選択を押し通して他の選択を排除する意味で使ったのではなく、他の選択もあり得る多様性を持たせた言葉となっているようだ。

 「筋」という言葉が当てにならないと、人間自体の節操が疑われることになる。
 
 要するに立候補したいのだが、立候補に必要な20人の推薦人を集める自信がないから、立候補できなかったときに備えて、「執行部を支えた立場であったから自分が出るのは筋ではない」といった体裁のいい言い訳を前以って口にしていたということなのだろう。

 2016年の代表選では推薦人を20人集めて立候補した。当然、今回も集めることができるはずだが、できなかったということは前回代表選で前原誠司が3人立候補によって第1回投票で3人共が過半数割れの状況を作り出して、玉木と2・3位連合を組んで前原自身を当選に導くために推薦人を貸したと見ていた。

 ところが蓮舫が第1回投票で過半数を獲得してしまったために2・3位連合は幻となってしまったといったところなのだろう。

 玉木雄一郎の昨年の推薦人20人を自前で集めていたなら、その中の誰かと仲違いしていなければ、今年も集められたはずだ。一人二人の仲違いなら、誰か他に頼み込んで補充できないこともなかったろう。

 昨年の2・3位連合構想が敢えなく潰えたために前原誠司は今年は策を弄しないことにし、結局玉木は推薦人を集めることができなかった。そのことに前以って備えて体裁のいい策を弄したのは玉木雄一郎だけだった。

 立候補者前原誠司と枝野幸男の政策の違いが既に顕になっている。各マスコミ記事から消費税増税、社会保障政策 法人税、低所得者対策等の違いを見てみることにする。文飾は当方。

 2017年8月21日の「共同記者会見」ログミー/2017年8月21日)    

 枝野幸男「私が目指す多様性を認め合いお互い様に支え合う社会を作っていくためには、将来的には恒久財源としての消費税の負担を国民のみなさんにお願いをしなければならない。また今の財政状況、財政健全化のためにもそうしたことが必要だと思っています。

 一方で、税はそうしたべき論だけでは決められません。経済状況あるいは税の使い方に対する国民の信頼、そして全体としての税のあり方。こうしたものを考えるとき、現状で消費税を上げられる状況ではない。消費不況はまだまだ続いています。

 それから昨年法人税を減税している。法人税を減税しておいて消費税を上げるのか。とても国民のみなさんの理解を得られるとは思いません。こうした状況では、今消費税は上げられないというのが私の考えです」

 前原誠司「旧民主党政権のときの野田総理の元で政調会長を務めさせていただきました。そのときの社会保障・税の一体改革、これは先ほど私が申し上げたAll for All、みんながみんなを支え合う。その原点だというふうに思っておりますし、またこれを与党の政調会長として進めた私は大いなる責任、責務を負っているとこう思っております。

 2段階に分けて消費税を上げ、その代わり教育・子育て、そして医療・年金・介護・福祉、この恒久財源をしっかりと担保していく。これについては私は責任を自分自身が持ちたいとこう思っております。

 同時にこのAll for Allというのは、ご高齢者の方々の不安を解消するために安定した年金あるいは介護の待遇改善、あるいは教育の無償化、さまざまなことを提唱させていただくことになります。財源が必要になります。

 この中間報告にはその財源論からは逃げないということで、これは党で決めております。党で決めたことですからその財源論についてはしっかり今後、それはどういう財源なのか、行革なのか、あるいはどういう税の負担なのか、あるいはマイナンバー制度を導入してストックを把握し、フローの所得はないけれどもストックの所得がある方々にも応分負担を求めていく。

 そういったさまざまなミックスが考えられます。そういう財源論というものをしっかりと逃げずに、我々としては議論していきたい。そう考えております」

 枝野幸男は現状での消費税増税に反対、前原誠司は賛成との姿勢を示している。しかし安倍晋三が2度も消費税増税を先送りしたために社会保障がかなり窮屈になって、介護保険料や介護保険の自己負担分が値上がりして、低所得層の生活をさらに窮屈にしている。

 給付型奨学金や教育の無償化も財源不足でなかなか前に進まない。消費税増税は避けて通れないと思うのだが、枝野幸男は赤字国債の発行を考えている。

 枝野幸男「現在の不況、経済の低迷は消費不況です。消費を増やさない限り、実は国内消費向けの投資も増えない。まず消費を増やすこと。なぜ消費が冷え込んでいるのか? それは格差が拡大し、低賃金で不安定な働き方の人が増えて可処分所得が減ってるんですから、消費が冷え込むのは当たり前です。

 経済を建て直すには、賃金の低い方、そして中ぐらいの方。そうしたみなさんの所得を底上げをすること。これが可処分所得の増大につながり、消費を拡大させる。ですから私は具体的に人手不足の分野で、しかも低賃金である看護師・介護職員あるいは保育士、こうした人たちの賃金に公的な資金を投入してでも賃金の底上げをするということを言っています。

 これは前原さんの言うAll for All、私の言うお互い様の支え合いの社会という将来のビジョンを実現することに向けたプロセスであると同時に、短期的ではそれ以上に最大の景気対策、経済政策だと。この位置付けを明確にしてこなかったことが、私は今まで若干理解を得られなかったことだと思っています。景気対策ですから、景気が悪いときには国債を発行してでも財政投入する。当たり前じゃないですか

 枝野幸男は「低賃金である看護師・介護職員あるいは保育士、こうした人たちの賃金に公的な資金を投入してでも賃金の底上げをする」ことで消費不況を改善し、その財源を消費税を増税せずに赤字国債で凌いでいく。但し現役世代の負担は抑えられるが、将来世代の負担が増えることになる。財政再建も遠のくことになる。

 法人税の扱いにしても両者は対立している。

 「日テレNEWS24」(2017年8月24日 21:57)   
 
 枝野幸男「法人税率を上げるということ。もちろん中小零細企業には配慮して、もうかっている所にはちゃんと払っていただく」

 前原誠司「それはそんな簡単な議論では、私はないと思います。世界は法人税は下げる方向でみんなが見直している。法人税を上げることになると、むしろ企業のクビを絞めてしまう可能性がある」

 以上を纏めてみると、枝野幸男は消費税を増税せずに低所得者対策や高齢化社会や共稼ぎ社会に応じて社会的必要性が高まっていながら、低賃金の状況に置かれている介護士や保育士の賃金を上げて消費不況に対抗すると同時にその財源を法人税増税や赤字国債に求める。

 前原誠司は消費税を増税して、教育・子育て・医療・年金・介護・福祉の恒久財源とすることで社会保障を充実させていく。その一方で法人税率は企業の国際競争力維持の観点からだろう、下げる方向での検討も考えている。

 消費税を増税すると、低所得者程収入に対する食料品などの生活必需品購入費の割合が高くなり、高所得者よりも税負担率が大きくなる逆進性対策として前原誠司はかねてから「給付付き税額控除」を掲げている。

 この「給付付き税額控除」は民主党が政権担当時に消費税増税を計画したとき、逆進性対策として打ち出したものである。その方法とは低所得者の各年間所得に応じた基礎的消費支出額を算出、その支出額を線引きとして、相当する消費税額を給付するというもの。

 例えば年間100万円以下の低収入の生活者の基礎的消費支出額を90万円と算出された場合、現在ではその8%分の7万2千円が給付されることになるが、7万円に線引された場合、2千円の負担が生じることになる。例えそれが2千円であっても、低所得者にとっては少なくない負担であろう。

 あるいは月によって必要に迫られて少ない蓄えの中らから引き出し、年間合計で100万円近くに消費額が達した場合、90万円との差額分の給付は無視されることになる。

 いわば低所得者程、線引された金額以内に消費支出を抑える必要に迫られ、その線引きを超えなければ余分な給付を受けることになるが、超えた場合、自己負担となるから、家計簿をつけてなければ、常に超えるか超えないかの不確かさの中で不安に付き纏われながら消費を抑える傾向が習慣づくことになる。

 家計簿をつけていたとしても、月割にしてその範囲内の消費に抑えようという意識はどうしようもなく持つことになるはずだ。
 
 現役世代の中所得者であっても、日々の買い物で1円でも安いスーパーを選び、金額の高い商品は避けるという傾向にある。この傾向が個人消費額が低迷している原因の一つであるはずである。

 もし「給付付き税額控除」が各年収額に応じた基礎的消費支出額を実際の支出額よりも2万も3万も水増しされるなら、この制度を歓迎するに違いないが、国は差引きマイナスとなる税収減に鈍感ではないはずだ。

 自公の与党は消費税を10%に増税した場合は食料品の購入に対しては8%に据え置く軽減税率の導入を考えている。消費税が低所得者程収入に対する食料品などの生活必需品購入費の割合が高く、負担が大きくなるのは確かで、食料品の税率だけでも低く抑えられるのは立派な逆進性対策となるが、同時に低所得者とは比較にならない食料品の購入額の大きい高額所得者に対しては低所得者以上のメリットを与えることになり、税収も少なくなる。

 但し軽減税率は低所得者にとっては食料品に支払っただけの消費税が免除されるから、安心はしていられる。公明党が逆進性対策として軽減税率を打ち出した当座、世論調査では圧倒的に軽減税率を歓迎する割合が多かった。

 将来世代にツケを回さずに現役世代にも負担を求めて、尚且つ社会保障制度の充実のためには消費税増税は必要不可欠であるが、増税による低所得者対策としての逆進性対策は食料品に使った分、税が免除される安心を与えるためには軽減税率がふさわしく、軽減税率でより大きなメリットを受ける高額所得者対策として富裕税を導入して、軽減税率導入による減収分を補填させたらいい。

 その代わり法人税は国際競争力維持の観点から現行のまま据え置いて各企業が利益を上げるのを支える。

 このようにするのは企業幹部が年間10億円前後の高額の報酬を受けるのは本人の能力もあるが、それ以上に企業の一人ひとりの従業員の貢献の合計が可能にしている報酬であるはずだからであり、株所有者が株で大儲けできるのは、従業員一人一人の貢献の合計が企業経営を順風に招いているからでもあるはずだからだ。

 決して各報酬は企業幹部だけの問題でもなく、株所有者だけの問題ではない。その他大勢の貢献を受けた報酬なら、企業は儲けさせても、その報酬に関しては富裕税と名付けるなり。現行の所得税の累進課税率を上げるなりして、国の税収増への貢献を求めていいはずであり、それぞれの貢献が循環していくことになると同時に軽減税率導入によって受ける高額所得者のメリットのバランスをも図かることができる。

 軍隊は将軍だけでは成り立たない。全ての兵卒の貢献無くして将軍として成り立たない。

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