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WWE人物列伝 マット・ストライカー

2006年11月25日 | スポーツ
ごく一部で好評だったので(ダブルミーニング)、WWEの変わり種キャラをまた紹介しよう。
元高校教師という異色のキャリアを持つマット・ストライカーである。
WWEは世界最高峰のプロレス団体であり、所属レスラーたちも超一流、ボクシングやアマレスなどの格闘技や、アメフトやボディビルの経験者がほとんどである。そんな中で一介の高校教師というストライカーは変わり種だが、彼の場合はデビューのきっかけがそれ以上に異色である。

WWEでは番組中に様々なドラマが起きる。ただ試合をやるだけではなく、試合を盛りあげるために様々なストーリーを作るのだが、そのためにエキストラを必要とする場面が多々ある。
たとえばレスラーを逮捕する警官役とか、レスラーに絡んで殴られる客とか、小芝居のためのキャラを、開催する現地で募集することが多い。そのなかでも「ジョバー」という、いわゆるやられ役のレスラーはよく使われる。トップレスラーたちの実力を見せるために、一方的にやられる役割である。しかしそれも全世界で放送される番組に出られるのだから、大きなチャンスである。またプロレスにおいては、いかに上手くやられるかは腕の見せどころでもある。
マット・ストライカーもそうしたジョバーに名乗り出た一人である。しかし彼はその方法がまずかった。仮病を使い、有休でリングに上がったのだ。
それも一度や二度ではない。なんと仮病で来日し日本の試合に出たことすらあるという。
当然ばれないわけがない。学校側は「試合に出すための有休ではない」と激怒。ストライカーはあえなく解雇されてしまった。
しかしその熱意と話題性がWWEの目に止まった。ストライカーは再びリングに上がることになる。今度は「有休でWWEに出たために解雇された元教師」というキャラ(というか事実なのだが)まで与えられての登場だ。
ストライカーの熱意は好意的に受け入れられ、技術も悪くなかったため、そのまま念願かなって契約となった。いかにもWWEらしい、というかアメリカらしいサクセスストーリーである。

現在は、市井のヒーローから一転した嫌味な教師キャラで、そこそこの人気を博している。教師の経験を生かした(?)知的かつ傲慢なしゃべりでワンコーナーをたびたび任され、試合はしなくても出番は多く与えられている。
こうした波乱に満ちた、嘘のような実話が数多くかいま見られるのも、WWEの魅力なのだ。

※ちなみにこの話、日本テレビの「世界仰天ニュース」でも取り上げられたそうである。


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