先日有楽町に行くことがあり、久しぶりに相田みつを美術館に入りました。
考え事をしながら、独特の書と言葉をながめてまわりました。
前にも読んだ言葉が、そのときの気分や季節によって違って感じられるのは不思議です。
今回胸にすとんと落ちたのは、
「つまづいたおかげで」
つまづいたりころんだりしたおかげで
物事を深く考えるようになりました。
あやまちや失敗をくり返したおかげで少しずつだが
人のやることを暖かい眼で見られるようになりました。
何回も追いつめられたおかげで
人間としての自分の弱さとだらしなさをいやというほど知りました。
だまされたり裏切られたりしたおかげで
馬鹿正直で親切な人間の暖かさを知りました。
そして
身近な人の死に逢うたびに人のいのちのはかなさと
いまここに生きていることの尊さを骨身にしみて味わいました。
人のいのちの尊さを骨身にしみて味わったおかげで
人のいのちをほんとうに大切にするほんものの人間に裸で逢うことができました。
一人のほんものの人間にめぐり逢えたおかげで.
それが縁になり次々に沢山のよい人たちにめぐり逢うことができました。
だからわたしのまわりにいる人たちはみんなよい人ばかりなんです。
相田みつを「にんげんだもの」より
この「おかげ」をしみじみ感じていました。
誰かの(いい人はもちろん、いや~~な人も)おかげで今の自分があることを忘れてはいけないなと
その三年後、娘が生まれ、息子が幼稚園に入り、一人に集中して手をかけられなくなったあたりから「体験し、体で、心で、子供たち自身が感じ、乗り越えていかなくてはいけないんだなぁ」と思うようになりました。
それからは、かなりアバウトな子育て(笑)になりました。
つまずかないに越したことはないかもしれないけど、つまずいたことで見えてくることもたくさんありました、私自身(笑)。
命にかかわることはできるだけ避けたいですが、起きてしまったことを、プラスな方向へ繋げていけるような、そんな生き方ができたらと、日々思って生活しています。
かなりおめでたい…いや、謙虚な性格になったかも(爆)
相田みつをさんの言葉は、シンプルで大好きです
私たち家族も病を乗り越えてきたから
出会えた仲間たちがいます。
そのことに感謝してこれからも過ごしていきたいな。