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中国ホット・マネー流入規制 Clamp down on 'hot' cash

2008-07-03 | 中国・ロシア・インド・ブラジル動向
中国の、金融当局は海外からの違法な「ホットマネー」流入防止に躍起となっています。

中国の金利は米ドルに比して高く、切り上げを見越した為替差益を期待してどんどん外貨が流入して国内のマネーサプライが膨張させています。外貨準備高が2兆ドルすなわち日本の倍以上の水準も目前となっていますが、手放しで中国経済の躍進とばかり喜べないのです。

問題は、正規の貿易取引や、資本取引を通して流入するもの以外の違法な送金によるものが含まれていることです。輸出代金を故意に膨らませて貿易代金を装って中国に送金されてくるものが巨額に上っています。

8月4日から、全国レベルで新しいコンピュータ・システムが稼動し、適正水準かどうか審査を受けたものだけが外貨から人民元への転換を許される仕組みとなるそうですが果たして有効に機能するかどうか。

過剰流動性を、金利を下げずに吸収するために、預金準備率の引き上げや、国債発行を行っていますが、中国人民の「活気」はとどまるところがありません。

人民元切り上げ期待の投機マネーを阻止するために、突然一気に切り下げるという案も浮上しているようですが、それでは米国経済後退の影響を受け始めている輸出産業に冷水をさらに浴びせることになるので、そうも出来ない。

日本の財政・金融政策もほとんど有効に機能していませんが、中国の、市場経済共産主義という壮大な実験の正念場というところです。



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