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欧米メディア「鳩山人物研究」 Space Alien/Unlikely Renegade

2009-09-07 | 世界から見た日本
2009年9月7日(月)

鳩山政権誕生を前に、この現代日本の「貴公子」の性格と信条、そして行動様式を、つかもうと、各国政府も、メディアも必死に分析を進めている。本日のFinancial Timesも、The New York Timesも、東京発で鳩山評を掲載している。

The New York Timesは、同氏が反グローバリズム、反市場原理主義を標榜しているが、決して政治的な「背教者」と呼ぶべき人物(The unlikely renegade)ではないと断じている。

そして、Financial Timesは、今回、選挙後直ちに組閣人事に取り組んだが、周囲の反応を見て「急がない」と急変したことに言及している。そして小沢党幹事長を決めたあと、また急変して矢継ぎ早に、菅副総裁・国家戦略局長、岡田外相、藤井財務相の人事を決めた経緯を、その君子豹変の典型として取り上げている。

The New York Timesは、同氏を「カメレオン」に擬して、大学時代の学友の言葉を実名入りで報じている。いわく、「彼は、昨日は仏教徒、今日はモスレム教徒、明日はキリスト教徒にもなれる人だ。」。「彼の変化にはついていくのは難しい。しかし教条主義的でないところが人に愛されるゆえんだろう」と。

また新人議員のときの思い出を語る政治家は、「どこか自然に、周りとはどこか違うという威厳が漂う人だった。台座の上にすえたくなるような人物だ」と、育ちのよさを感じたことを話している。

一方、豪邸に住み、代々の政治家としての家系を継ぎ、自らも「地下鉄に乗ったことはない、子供のころから運転手付の車で通っていた」と認める育ちに関して、「特権階級のにおいを体からにじませていることは、政治家としてのウィークポイントだ」とする政治評論家の意見を紹介している。

The New York Timesは、鳩山氏の言説が、抽象的で、言わんとしているところを理解することができない例として、“Politics is love”(政治は愛だ)などを取り上げて、その言動が、「宇宙人」(Space Alien)というあだ名がついたゆえんだと解説している。

そして、同紙は、夫人が、「私は金星に宇宙船にのせられて連れて行かれたことがある」と本に書いて、世間の耳目を驚かせたことがあることまで紹介している。





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