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ヒラリー・クリントン、トランプを「無鉄砲放言居士"a loose cannon"」と酷評

2016-05-05 | 米国・EU動向
ドナルド・トランプが、対立候補二人の撤収宣言により実質上の共和党大統領候補の地位を得て、「これからはヒラリー・クリントンをやり玉に挙げる」とまたまたの怪気炎を上げた。Financial Timesは、クリントンの反撃の言葉を、"Hillary Clinton dismisses Donald Trump as a 'loose cannon."(トランプは、「無鉄砲放言居士の一言」で、片づけた)と報じている。

loose cannonとは’、甲板上で本来結索されていなければならない大砲が、索から外れてしまった状態にあることをたとえに使った言い回しである。その舌禍を恐れぬ放言癖を持った(ないしはそう見せかけている)厄介な男が、周囲の迷惑を顧みず、相手かまわず罵詈雑言の限りを言い放つさまは、いつどこへ弾丸が飛んでいくかわからぬ大砲におとらず危険な存在である。

トランプの対日政策がその「放言通り」実行されると、日米安保条約は片務状態であるから廃棄ないしは双務条約へと改訂、在日米軍基地の撤収ないしは費用の全額負担要求、日本の本格的再軍備と核武装容認ということになる。戦争経済の魅力は、低成長にあえぐ先進国にとって悪魔のささやきである。トランプは、そんな声をも代弁しているかに見える。