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JBCクラシック回顧

2008年11月04日 00時34分44秒 | 競馬日記備忘録
現地に見に行ってきました。すごい、ものすごいレースであったので、この感覚を忘れない為にも回顧しておきます。



パドックに1サクセスブロッケン、2ヴァーミリアンが現れた瞬間に思わず苦笑が出てしまった。ここは園田競馬場だ。決してG1など行われない、典型的な地方競馬場だ。そこにこんな超G1級の馬が、それも2頭揃い踏みした。出馬表を見て分かっていたことだが、改めてすごいことになった、そう感じた。

では各馬の印象。

2ヴァーミリアン。まさに円熟という言葉がぴったり来る、そんな形であった。体高があってトモががっちりついており、しかもスピード感も満載。デキも春までの一連のレースよりさらに一枚良く感じた。

1サクセスブロッケン。まず才能を感じたのは立ち姿。こちらもものすごく体高があって姿勢が決まっている。そして筋肉の質は「瑞々しい」という表現がぴったりくるようなしなやかさのあるものであった。みんな、ダート馬はがっちりがっちりしているだけ、という印象があるかもしれないが、頂点を極める馬は、むしろしなやかさに卓越している。そして立ち姿で砂に対抗するという感覚だ。

11ボンネビルレコード。デキは相当作っており、腰の位置、筋肉のつき方も申し分ない、良い状態であったと思う。この馬なりにできることを全部していた。

12フリオーソ。正直デキがもうひとつ。馬体はトモ感があるが、腰はやや上下しており、ムキムキに見えた活躍時からは明らかに落ちている。

5フィールドルージュ。トモ感はかなり感じさせる馬で、上記8枠2頭よりも形が決まっているように見えた。ただスピード感としてはやはり劣る。

8メイショウトウコン。はっきり言ってスケール負けしている。しかし、この馬ナリにはデキの良い状態に持っていけており、その気になれば着は拾えるのでは、という体制。

それ以外はやはりクラスが3,4つも下に感じた。期待していた10チャンストウライも、やはりG3を1個勝っただけでは、G1複数勝ち馬たちの前ではなすすべもない。

目をひいたのは、2頭が完全に圧倒しているということ。歴戦の古馬である11ボンネビル、5フィールド、12フリオーソと比較しても1サクセスブロッケンの時点で全然格が違うと言い切れた。

さらに、1サクセスと2ヴァーミリの比較においては、やはり、何度見ても、2ヴァーミリアンであった。1サクセスの馬体は素質は感じるがそれを動かずトモがやはり2ヴァーミリアンに比べて少ない。ただしこれは今後鍛えれば十分に逆転できる、とは思った。

ということで馬券は馬単2→1大本線。久々に振り切って買った。

レースは意外と12フリオーソが早めの競馬。しかし1サクセスのスピード感がまったく上で相手にせず先行できる。2ヴァーミリアンは無理せず番手追走。8メイショウトウコンは出遅れ後方、他の上位馬はこぞって中団という位置取り。

2周目3角からまずは8メイショウトウコンが動く。そして前では万を持して2ヴァーミリアンが動く。抵抗する12フリオーソも徐々に脚がなくなり、自然と1サクセスとの一騎討ち、とそこにマクった8メイショウが圏内に入ってくる。

直線向いて内枠2頭の超ガチンコ勝負。着差はなかったが2ヴァーミリアンが余裕を持って1サクセスを交わしたところがゴール。8メイショウも脚を使った割には最後まで詰めての3着。

素晴らしいレースだったと思う。1サクセスも自分なりにできることを全部しているし、12フリオーソもデキの悪いなりにすごくがんばっている。8メイショウも仕掛けどころバッチリであわやだったが。でも、やっぱり2ヴァーミリアンが完全に上手だったということだ。

しかし、しかし1サクセスだけはこれで完全に勝負付けがついたわけではないと思う。2ヴァーミリアンはもう6歳。正直1サクセスが今の体からさらにもう一枚鍛えられたら、これはもう誰にもかなわない体になる可能性がある。筋肉の瑞々しさが、こなれた感じになっていけば、逆転の日は来ると思う。

今後JCDが本当に楽しみだ。いいレースだった。
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