もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

南アのズマ大統領の失脚に思う

2018年02月17日 | 社会・政治問題

 中国傀儡政権とも揶揄されていた南アのズマ大統領が辞任を余儀なくされたが、事実上の失脚と思う。

 南アはアフリカの星とも讃えられた清廉な初代マンデラ大統領に率いられて順当に発展を遂げていたが、2代ムベキ氏、3代ズマ氏と指導者に恵まれず今日の停滞に至っている。将に「売り家と 唐様で書く 3代目」の古川柳を地で行く結果となったが、ここからは地下資源しか持たない国が中国の犠牲となっている構図が浮かび上がってくる。南アと同じく地下資源のみに依存し、かつ経済活動やインフラ整備を中国の援助に依存した結果、権力が腐敗して国民の信頼を失ったジンバブエ、アンゴラの轍を踏んだものである。中国の経済援助は、被援助国の技術と人を育てることを第1義とする日本のODAとは根本的に異なり、国営企業の技術と中国人労働者の三位一体で行われるもので、現地雇用は単純労働力に限られるとともに、プラント完成後の運用についても国営企業が握るのが一般的である。言い換えれば大航海時代のプランテーションの再現であり被援助国にとっては富を収奪されるだけの結果に終わることとなる。当然、国民の不満は高まるが、援助の少なからぬ額を賄賂として懐に入れた指導者が強権を発動して不満を抑えることによって更に不満を呼ぶ腐敗スパイラルが起こり、連鎖の帰結が親中指導者の失脚となるものと思う。しからば指導者の交代で経済活動が正常化するかと言えば、生産の中枢を中国が握っているために思うような変革ができないのではないだろうか。中国にすれば14億の民を養うために対外的な膨張政策を採らなければ国が立ち行かないという危機感あっての、なりふり構わぬ国策であろうが、卑小で卑怯な中国、自分だけ良ければいいとしてディズニーランド上海の植え込みで用を足す中国人の本質を示していると思う。

 地下資源に恵まれながらも発展できないたアフリカ諸国は、南アが直面していると同様に正念場に立たされていると思う。中国の軛から逃れない限り正常な発展は望めないと思うのだが。

 


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