もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

士魂商才

2015年01月08日 | 社会・政治問題

 トヨタ自動車が燃料電池車に関するすべての特許を公開した。全ての自動車メーカーが燃料電池車を製造することにより、水素スタンド設置等のインフラ整備を加速させようとの思惑があるとはいえ、将に「士魂商才的」英断である。

 かっては「和魂漢才」、明治維新後は「和魂洋才」「士魂洋才」との言葉があった。漢(中国)洋(西洋)の知識を学ぶべきであるが、根底(バックホーン)には日本を思う和・士の心を持ち続けるべきとの意味である。しかしながら明治以降、資本主義経済の定着と共に拝金主義・唯物主義が蔓延「金儲けのためには手段を選ばぬ」経済活動が一般化し、現在においても「産地偽装」「賞味期限偽装」「禁輸品の不法輸出」等々の拝金主義的商業活動が後を絶たない。

 そんな中、明治の経済界で謳われたのが「士魂商才」であった。提唱者には諸説あるが岩崎弥太郎や渋沢栄一ではと言われている。いずれにしても、士の節度と魂を持って商活動を行わなければならないとする商業人のバイブル的言葉で、今こそその意味を噛みしめる時代と考える。


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