もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

武漢ウィルスワクチンを学ぶ

2020年08月24日 | コロナ

 武漢ウィルスワクチンの開発が現実視され、接種の優先度を政府が示すらしい。

 既に中国では開発に成功して接種が始まったとの報道もあるが、日本を含む西側社会での完成は早くても秋以降とされているので、現段階で接種優先度を云々することは「捕らぬ狸の皮算用」の印象が強いが。予想される優先順位は、①医療関係者➁高齢者・基礎疾患保有者③それ以外、とされている。医療関係者を最優先することに異論は無いが、次いで高齢者と基礎疾患罹患者を優先とするのは如何なものであろうか。この階層に属する人は、一部の人を除いて将来の日本国に対する貢献は極めて低いと観るべきで、「日本国トリアージ」を考えれば優先順位は最下級とするのが適当と思う。自分の考える優先順位は、①医療関係者➁少年法適用年齢③18~70歳④それ以外である。皮算用と自己主張はさておいて、中国コロナワクチンの開発を調べてみた。WHOによると、現在開発中のワクチンは約170種類で既に30種類程度は臨床試験を始めたとされている。これまでのワクチン開発はウイルスを培養して作るのが一般的であったが、今回は開発期間短縮のために遺伝子組み換えという新しい手法が採られているらしい。中国コロナワクチンはこれまでに、日本、米国、中国、英国、ドイツなどの企業や研究機関が開発を進めているが、臨床試験に入っているワクチン候補は中国勢と米国勢が過半数を占め、残念ながら日本は出遅れている現状であるらしい。開発が成功した場合の供給については、米国は自国への供給・備蓄を優先、中国は外交的な影響力拡大を狙って途上国にも供給するとしており、人道的には全人類に平等に提供されるべき医薬品が覇権争いのツールになっている。日本では、ワクチンがメディシンズ・パテント・プール(医薬品の特許プール)の仕組みで、特許権を持つ企業に特許をパテント・プールに公開して貰い各国で製造することや、国際共同購入(参加国は一定額の資金を前払い金としてワクチン開発に取り組む複数の企業の研究開発に提供して、開発に成功した場合、出資国は人口の20%分を上限にワクチンを確保できる)の枠組みを模索しているが、ワクチン開発で先頭を走る米中がワクチンを戦略的武器と考えている現状から実現することは無いだろうと考える。日本製のワクチン完成は早くて来春以降とされているので、早期に入手するとすれば中国製の途上国分を金に任せて買い取るか、習主席の国賓招待等で中國にすり寄って中国国内向けの余剰分を得る道しかないが、いずれの場合も国際的な評価を落として国益を損なうことは確実であり、日本の採るべき道ではないと思う。以上の状況を踏まえて冒頭の皮算用に戻れば、政府の配分計画でも高齢者向けは来年の夏以降、自分の希望する計画では再来年の夏頃と考えられるので、高齢者は感染して死ぬことがあっても運命と諦めるしかないように思える。高齢者諸君、中国コロナの発症予防に有効なワクチンが実現したとしても、将来の日本建設に必要な若年者に笑顔で順番を譲る気概を示そうではないか。我々の親世代は、戦後の食糧難にあっては自分の腹を満たす前に、子供にひもじい思いをさせないことを第一に考えてくれたはずである。

 優先順位はどうであれ、接種に際しての人定方法で最も考えられるのがマイナンバーの末尾を利用した人定方法である。定額給付金の支給でマイナンバーカードの発行は加速したらしいが、ワクチン接種が複数回又は毎年に及ぶケースを考えれば、より一層の取得を働き掛けても良いのではないだろうか。その場合は、個人口座の紐付けも一挙に進めることも提案するものである。