日韓の貿易管理当局の局長級対話が3年半ぶりに開かれ、10分程度の立ち話ではあるがスペインで日韓の外相が接触する等、日韓関係改善に向けた動きが伝えられている。
前記のそれぞれは、下旬に行われる日中韓首脳会議に向けた予備交渉的な動きと報じられている。しかしながら、日本の安全保障関連品目輸出管理の厳格化について韓国は、徴用工判決に対する報復と見做していることに対して、日本は真意と実効的期待感は隠して国際的に容認されている安保上の輸出管理としており、双方の主張や論点があまりにかけ離れているために、日韓関係の急激な改善は望めないものと感じられる。勿論、通商関係の相克に勝者が無いことも事実であるために、首脳会談で急激な進展を見せる可能性も否定できないが・・・。将来展望は別にして、本日は韓国の外交官と官僚についての感想である。日韓の各レベルの日韓会議・会談に際して双方が発表する内容があまりにもかけ離れている点は驚くべきものと感じている。先に「経産省幹部が謝罪した」という韓国発表に対して、官房長官、経産相及び経産省官僚が相次いで否定したこと、今回の局長級対話でも韓国は輸出管理の緩和について日韓双方が対話することで合意したと発表したが、日本は韓国の貿易管理体制の改善を聴取するのみとしているが、日本が主張している「安全保障に対する懸念」という次元を考えれば、通産官僚の間で緩和について対話・合意できないのは自明のことと思う。また、韓国が日韓GSOMIAの破棄についてアメリカが合意したとした件については、アメリカ政府(副大統領や国務次官)・軍高官がこぞって否定して韓国が破棄撤回に追い込まれたことも記憶に新しい。以上の例から明らかとされるのは、韓国の外交官や官僚は、相手国の」どのレベルの」「どの程度の発言を以て」相手国の主張・真意として本国に報告するのだろうかという疑問である。韓国の弊害といわれることであるが、大統領が変われば、外交官や高級官僚は、論功行賞や大統領個人への忠誠度によって入れ替えが行われるために、外交や施政に一貫性を欠くことが多いとされている。この尺度・視点を以て前記事柄を測れば、外交官や官僚は自己保身のために、相手のレベルに関わらず、また些細な言葉の端々を以て、大統領有利あるいは大統領が喜ぶ情報・判断として本国に報告するのではないだろうかと疑うものである。こうなると、韓国大統領は「裸の王様」になってしまうこととなるが、国際世論と関係を無視したかのような韓国大統領の言動を見る限り、あながち穿ち過ぎとは思えない。
文大統領は司法(検察)改革のために側近・腹心の「玉ねぎ氏」を法相に強硬指名したが、結局50日あまりで頓挫した。韓国検察が余りにも権力を握っているためとする司法改革に対しては、師匠である廬武鉉元大統領が積弊清算で非業の死を遂げたことに対する復讐であるとともに、必ずしも評価されないであろう自分の施政と政権運営に携わった人(特に大統領本人)を、次政権の積弊清算から守ろうとするものと観ていた。大統領交代に伴う韓国政界の断絶や混乱は如何なものかと常々思っているが、文大統領とその政権に対する積弊清算を大いに期待するものである。