過去2年間、どんなに苦しい思いをして来たかが痛い程判るだけに、昨日の“サヨナラホームラン”には滂沱してしまった。
小笠原道大選手、復活おめでとう!
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「長門勇さん死去 81歳 『三匹の侍』【動画】等に出演の名脇役」(6月5日、スポニチ)
テレヴィや映画の名脇役として活躍した俳優の長門勇(ながと・いさむ、本名:平賀湧)さんが4日、老衰の為、神奈川県内の病院で死去した。81歳だった。
長門さんは1932年生まれ、岡山県倉敷市出身。1948年、高尾光子劇団に入団後、浅草・小劇場等で活躍した。テラヴィ・ドラマでは「三匹の侍」や「金田一耕助シリーズ」【動画】等に出演。NHK大河ドラマ「風と雲と虹と」【動画】では、平将門の伯父・良兼を演じる等、名脇役として知られた。*1
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記憶を遡ってみると、最初に「長門勇」という役者を知ったのは、幼少期に見たCM「スベラーズ」でだったと思う。木製室内階段に貼り、人が滑り落ちるのを回避するグッズが「スベラーズ」で、先ずは何も貼られていない階段から長門氏が滑り落ちるシーンで始まり、そしてスベラーズを貼ってから満足気な顔で彼が、「スベラーズで、もう滑らーず。」と駄洒落を言うのが印象的だった。
リアル・タイムで見たテレヴィ・ドラマだと、スリ役や刑事役でゲスト出演した「Gメン’75」【動画】も忘れ難いが、何と言っても忘れられないのは(古谷一行氏が主演の)「金田一耕助シリーズ」での日和勇警部役だ。原作には登場しない役所だが、主役の金田一耕助と共に無くてはならない存在だった。
リアル・タイムでは見ておらず、再放送で4年前に初めて見た「風と雲と虹と」では、平将門(加藤剛氏)の伯父・良兼役を演じていた。女にだらしない彼は、後妻の詮子(星由里子さん)の尻に敷かれ、彼女の言い成りになって平氏一門を掻き乱す。挙句に頭領の将門を討とうとする等、小狡い人物なのだが、心底憎めないのは長門氏自身のキャラクター故だろう。「片目を微妙に眇め、ニヤッとした笑みを浮かべて、下から相手を窺う。」というのは、長門氏が良く見せる表情だったけれど、「完全には悪に成り切れない、“良い意味で”隙の在る人物。」というのが似合う役者だった。
「おえりゃあせんのう。」というのは岡山弁で「駄目だなあ。」という意味だそうだが、此の方言を知ったのは、岡山出身の彼が良く口にしていたから。昔から「方言を常時使う役者」というのが好きで、彼もそんな1人。最近はそういった役者が少なくなっているので寂しく感じており、時々「長門氏は御元気なのかなあ?」と、ネットで近況をチェックしていたりした。昨年初めだったか、御元気そうな姿を拝見してホッとすると同時に、「彼の演技を見たいなあ。」と思っていたのだが・・・。
合掌。
*1 3年前の記事「○○○○氏、恐るべし」で書いた様に、「大川栄策氏が次男、田原俊彦氏が三男、そして長門勇氏が長男という『デカ鼻三兄弟』。」というイメージを勝手に持っている。又、5年前の記事「ガンガー!ガンガー!アストロガンガー♪ Part3」のコメント欄に書いたけれど、アニメ「ドラ猫大将」【動画】で、彼が猫のサンタ役及び警官のディブル・ダブル役の声の吹き替えを担当していたのも、忘れられない思い出だ。
そのVCDの「中高年向け」と思しき棚で長門さんご出演のドラマもありました。竹脇無我が台湾で根強い人気と知ったのもその棚でした。結局「互換性があるかどうか分からん」「税金でお仕置きされたら敵わん」と買いませんでした。
今の俳優をよく知らない世代になりつつある私、なじみの人たちは鬼籍が増えてきてます。
失礼乍ら、日本では“過去の人”という感じの芸能人が、海外では今も超人気というケースが在りますよね。石野真子さんも其の1人で、キューバでは大人気なのだとか。何でもNHKの大河ドラマ「いのち」(日本では大コケした事でも有名ですが。)が彼の国で放送され、視聴率80%超えを記録し、主人公の妹役を演じた石野さんのファンが多いのだそうです。
「三匹の侍」というドラマは見た事が無いのですが、(第1シリーズ)で主役を演じていた3人、即ち丹波哲郎氏、平幹二朗氏、そして長門勇氏は、全て鬼籍に入ってしまった訳ですね。寂しい・・・。
スベラーズのCMを一番見たのはあのウィークエンダーでした
ドラマで長門氏を見る度に艶(ツヤ)と言うか色気の有る役者さんだなと感じてました
「テレビ三面記事 ウィークエンダー」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E4%B8%89%E9%9D%A2%E8%A8%98%E4%BA%8B_%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC)、懐かしいですねえ。両親が見ているのを、襖の陰からこっそり覗いて見ていました。泉ピン子さんがメジャーになったのも、此の番組が切っ掛け。思えば司会の加藤芳郎氏も鬼籍に入られたし、此の番組自体も最早「歴史の彼方」という感じなのでしょうね。
長門氏に色気を感じていたというのは、凄く判りますよ。記事でも書いたのですが、彼の目の遣り方が凄く色っぽくも在るんですよね。誤解を受けるのを承知で言えば、芸者さんの目の遣り方と似た感じがします。特に哀愁を帯びた役は最高でした。